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桜の木の下で

更新が遅くなり申し訳ありません!


1話からの内容を少し変更しました。

1話以外は殆ど変わっておりません。


また、お気に入り登録どうもありがとうございます!

私は今、会長と桜の木の下におります。

偶然会ったんだよ、チャラ男に会いに来たとかじゃないよ!


「お前。名前は」


ファッ!?

もしや、昨日の無礼をお許しいただけず、我が家を潰そうとされているのではあるまいな!!


「ごめんなさい!昨日のことでしたら私一人の責任ですので!お母さんだけは!」

「俺は別に怒ってなどいない」


嘘つけ!

怒ってないなら笑顔をください!

ついでに写真を撮らせてください!


「お前は礼子の友人なのか?」


え。いきなり何を仰る。

庶民の私が白鳥家のご令嬢とお近づきになんてなれる訳がないのに。


「あり得ません。」


私が断言すると、会長はうーんと悩み始めた。

うわー、絵になるな…。

思わずにやけていると、急に会長が顔をあげた。


「もう一度聞くが、俺が女嫌いだってこと誰から聞いたんだ?」


どうやら昨日の嘘がばれていたようであった。

本当のことを言ってしまうと気持ち悪がられる気がするから言いたくない…。

私は嘘を貫き通すことにした。


「で、ですから…ファンクラブの方に…」


すると、私がそう呟くや否や会長がゆっくりと迫ってきた。

戸惑いながら後ずさると、背中が桜の木にぶつかった。

地味に痛い。


ふと顔を上げると、目の前に会長の首筋があって驚いた。

さらに驚くことに、私はいつの間にか会長に壁ドンをされていた。

いや、正確に言うと木ドン。

いやいや、桜ドンである!

ぎょええええ!初桜ドンが会長だなんて!

そんな時でもふと、柿谷さんなら迷わず匂いを嗅ぐのかな、なんて考えてしまった。

…嗅いでみようかな。うふ。


「かかっか!会長!」


そう叫びながらさりげなく胸板を押し返すけどびくともしない。

いや、したら幻滅してしまうだろう。


「俺が女嫌いなことは、礼子しか知らないんだ。なのに何故お前に…ばれたんだ」


そんな事を耳元で囁かれ、私の心臓はバクバク音を立てていた。

このまま会長の胸の中で死んでもいいとさえ思った。マジで。


と、そこで私は自分の過ちに気づいた。

そういえば、ヒロインでさえ最初は女嫌いを知らないんだよね。

会長も、なんで初対面の女が知ってるんだ、って思ったに違いない!

でも、ここは見破ったことにしておこう。


「窓から身を乗り出していた私を助けてくださった時、手が震えていらっしゃったので…」

「そう…か」


なんとか納得してもらえたみたいだけど、私はまた変なフラグを立ててしまったようだ。

ああ、面倒くさい!


私が帰ろうとすると、名前を聞かれたので咄嗟に言ってしまった。

家のことは心配ないっぽいし、まあいいよね!



--------------------



会長との話を終え教室に戻る途中で、チャラ男と会ってしまった。

ああ、今日は面倒くさいフラグが多いな。

よし、叩き折ろう。


「ねえ!入学式の時の君だよね?」

「いえ、人違いです。失礼します。」


そう言って立ち去ろうとすると、いきなり両腕を掴まれた。

ああ、また変なフラグが…。


「その素っ気ない態度はやっぱり君だね!会いたかったよ〜!」


おえーっ!

私は会いたくないです。てかどうせ思ってないんでしょ!

私はゲームで経験済みなのよ!

キャー! なんて喜ばないわよ!


「あら、柳沢先輩!カッコいいです!ではご機嫌よう!」


私はまた適当にあしらってその場を去った。

これでまだ絡んでくるなら、チャラ男は多分ドMである。


しかしその時、生徒手帳を落としたことに私は気づかなかった。

ましてや、それを柳沢要あいつが拾うなんて。


「馬渡…唯香ちゃんって言うんだね。

ん?何か中に挟まってる。

へえ。あの二人、そんな仲なんだねぇ。


…俺はものすごく面白いのに出会ったね。」




手帳の中身は次話で…。



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