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詩シリーズ

君にとってそれが善であったとしても、誰かにとってそれは悪であるかもしれない

作者: まさかす

君にとってそれが善であったとしても

誰かにとってそれは悪であるかもしれない


君にとってそれが薬であったとしても

誰かにとってそれは毒であるかもしれない


君にとってそれが愉快であったとしても

誰かにとってそれは不快であるかもしれない


君にとってそれが正義であったとしても

誰かにとってそれは不義であるかもしれない


君にとってそれが希望であったとしても

誰かにとってそれは絶望であるかもしれない


君が目にする全ては君にとっての表であり

君ではない誰かにとってそれら全ては裏である


そんな世界を一言で表すとしたら

果たしてどんな言葉が相応しいだろうか

文字通り「表裏一体」という言葉が相応しいだろうか

それとも「水と油」という言葉の方が相応しいだろうか

だがそんな世界も多様性を謳い混ざり始めた現代社会同様に

いつかは裏表が混ざり合う事があるのかもしれない


君にとってそれが悪であったとしても

それを善に出来るようになるかもしれないと


君にとってそれが毒であったとしても

それを薬に出来るようになるかもしれないと


君にとってそれが不快であったとしても

それを愉快に出来るようになるかもしれないと


君にとってそれが不義であったとしても

それを正義に出来るようになるかもしれないと


君にとってそれが絶望であったとしても

それを希望に変える事が出来るかもしれないと


君が目にする全ての表には裏への道標(みちしるべ)が示され

その裏には表への道標が示されるかもしれないと


そんな世界を一言で表すとしたら

果たしてどんな言葉が相応しいだろうか

やはり「渾然一体(こんぜんいったい)」という言葉だろうか

若しくは元が水と油であるからして「エマルジョン(乳化物)」という言葉だろうか


どちらにしても誰かにとってたった一つの何かが

皆にとってもたった一つの何かになるのであれば

それは素敵な事ではないだろうか


誰かにとって悲しい事は皆にとっても悲しく

皆にとって悲しい事は誰かにとっても悲しく

誰かにとって嬉しい事は皆にとっても嬉しく

皆にとって嬉しい事は誰かにとっても嬉しいと

一人一人のあらゆる想いが皆と同じ想いになるのであれば

それは素敵な事ではないだろうかと

幸せな事ではないのだろうかと

そうふと思う


2024年09月30日 初版

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