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振り返り編。

まだまだ続きます。


「お父様は心配してたみたいだよ」


 馬車へ乗ってしばらく走った後、兄ジェームスにそんなことを言われた。

 え?と聞き返すと、どうやら私が部屋に籠りっきりになって、家族を拒絶し始めたと思ったらしい。


「ご飯には出てきていたけど碌に話さずにいたし、食べ終わったらすぐにまた部屋に籠ってたでしょう?」


 この時初めて、自身の行動を顧みた。

 確かに。断罪の心配をしなくなってからは、前世を思い出しながら、この国のインフラを整えられないかと、そればかり考えていた。そりゃあ6才の子が話さなくなって自室に籠って、机に向かってガリガリガリガリやってたら心配になって当たり前だ。


 父へ謝罪をする。本を読み漁っていた時は、何も言われなかったから気を抜いていた。

 でも思い出してみると、本を読んでいた時は、その日に読んだ本の内容が事実に基づいたものなのか、また父の見解も聞きたくて質問をしていた。つまり会話していたのだが、部屋に籠るようになってから必要だったのは、主に前世の記憶で自分の頭の中で完結できる。故に考えすぎて食事中の会話も疎かにしていた。

 そんな私を見て父は思い悩み、気分転換がてら旅行を提案してくれたらしい。申し訳なかった。


 よし、せっかくの旅行だ、思いっきり楽しんで、6才らしく甘えよう。そう決意し、久しぶりに父の膝に乗っかった。



 私は、その旅行で運命の出会いをしたのだ。




⭐︎



 目的地に到着したのは出発してから2日目の夜。休憩を挟んでいたし、クッションもあった。だからオケツへのダメージは軽減されていたはずだが、引きこもり幼女にはきびしかった。インフラ整備に道路が追加されたのは言うまでもない。

 後から聞いたが、馬車のクッションには『選ばれし技術』が使われていた。本当ならもっとオケツがやばいことになっていたらしい。この時、初めて前世の乗り物が恋しくなった。が、やはりクッション程度なら使わなくなくてもどうにかなるのでは?と感じてしまう。



 夕食、デザートになったタイミングで「明日はベルーファス公爵家へ挨拶に行く」と父が言った。


 ベルーファス公爵家。

 旅行に来た港町を領土のひとつに持つ公爵家。先代陛下の姉君が降嫁。交易が盛んで豊かな土地だ。そのべルーファス公爵一家が同時期に来ていた。領地でお世話になる身。挨拶は行くべきだろう。



 次の日、朝食を終えると、早速馬車で向かう。着いた公爵家別荘は、それはそれは豪華なものだった。侯爵家であるうちも大きいと思っていたが段違いだ。これで別荘?

 馬車から見える屋敷に、口をあんぐり開けていると淑女らしくないと母に怒られる。



 馬車を降りると、頭を下げた使用人と共に公爵家の人達が出迎えてくれている。


「ギルフォード!よく来た!」

「久しいな!バーナード!」


 父親達は、背中をバンバン叩き合いながら挨拶を交わしている。学友だと聞いていたが、その挨拶の仕方に若干引く。第一騎士団団長である公爵と、役職は官僚だが騎士並みに鍛えている父。体格の良いふたりの叩き合いは、見ているだけで心臓が忙しなくなる。



 その後、それぞれの家長によって家族を紹介された。


 公爵、バーナード・べルーファス。無造作にうしろに流された銀髪、瞳は右が赤で左が緑。

べルーファス家は、後継者にオッドアイが現れると言われていて公爵もきれいなオッドアイだった。


 公爵夫人、メアリー・べルーファス。ウェーブのかかった赤毛をひとつにまとめていて、瞳は青と緑が混ざった湖を思い出させる色。

儚げな笑顔で「いらっしゃい。」と言われたので、淑女の礼を返した。


 公爵令嬢、ヴィクトリア・べルーファス。ストレートの銀髪を下ろしていて、瞳は海を思い出させた。公爵似の凛々しい美人。私より3つ上のお姉様。


 公爵令息、ロージー・べルーファス。短めに切った銀髪に青と緑のオッドアイ。夫人似で年齢のせいもあってか可愛らしい印象の方が強い。私より年下かと思ったら同じ年だった。



「実は、友人から預かっている子もいるんだ。仲良くしてやってくれ」


 そう公爵から紹介されたのは、赤茶色の髪に真夏の森を思い出させる瞳。



 それが私の初恋相手、デビだった。



読んでいただき、ありがとうございます(♡ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾

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