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第96話 情報共有……

「2つの森の調査対象をお聞きしても?」

「深緑の森は守り神を主とする動植物と周辺地域の取組。常緑の森は通過記録」

「通過記録……あぁ…あの痛ましい話は常緑の森でしたね」

「はい。商隊と護衛の全滅。その後、相次ぐ襲撃と強奪。ですが、ここに人的被害はほぼなく、積荷の一部が奪われるのみ」

「それは知りませんでした。その奪われる積荷は?」

「食料と日用品…その中に子供用の衣類があると思われました」

「…成程」

「そこから、子供の生き残りがいると推察。では、どうやって生き延び、襲撃を成功させているのか、というところで深緑の森の守り神の存在が提示されていますので、常緑の森にも似たような存在が棲み、全滅したとされる商隊から子供を救い、共にいるのではないかと考察。更にラビの件がある私達を選んでいることから、常緑の森の存在を確認されていない何か、が魔獣の可能性をギルド側が考えているのではないかと思い、深緑の森の守り神の由来を探りたく、こちらの本を読んでおりました」

「由来は…」

「未定です。ただ、お会いすることが可能そうではあるので、意志疎通さえ出来れば解明できる部分もあるのではないかと」

「それをしたいと?」

「興味はありますが、適任者がいれば任せるべきと考えます」

「適任者がいるのですか?」

「既に遭遇されている方がおられるようですので」

「偶然に、ではなく?」

「なさそうではありますが、そこも要確認でしょう」

「…最終的に必要な理由は解りました。こちらに保護を望むということでしょう。では、その他に何を求めると?」

「常緑の森の件は調査の段階を経て、討伐に向かう可能性があると共に。今は成功している人的被害のない襲撃が被害を出すという失敗をいつしてもおかしくない状況でもある為、迅速な対応を必要としていると考えておりますが、必要な情報の収集や調査、確認に時間がかかるであろうことも容易に推測されますので、人手の確保と牽制、可能であれば先んじての森での場の確保と掌握、誘導を主導して頂ければと」

「待て。それはギルドの役割りだろう?」

「本来はそうなりますが、此度はこちらに譲って頂きたく存じます」

「だが」

「冒険者ギルド主導であるように偽装は致します」

「……どういうことだ?」

「恐らく、ですが…他のギルド等が絡んで足並みは揃わなくなります。妨害すら起こり得ると考えております。それを収める時間が惜しいので、こちらが先んじて動き、それらは他の者が絡んで来る前に既に冒険者ギルドから要請があり受諾済みであることに致します」

「確かに現時点では他は何も言ってきてないし、既に願い事としてではあるが要請済みではあるか……」

「いえ、明日、報告書に対する見解をお伝えする際に、継続要請を頂きたいのです。その上であれば、私達が何を見つけ、何をしようと問題ないでしょう?」

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