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第95話 神父様の決断…

「……子供達の推察が正しければ、急いだ方が良いようには思えます」

「今の段階では私は部外者で、けれど必要となりますか?」

「子供達が望む結末に神父殿は必要かと思われます」

「ギルドはどう動く算段か聞いても?」

「現在、ギルドへの回答はまだ行われておりません。が、恐らく、子供達の推察を聞けば、それを元に計画が立てられるかと」


神父様は深く息をついた。


「…シア。私の助力が成すものはなんですか?」

「…間に合うとして、まだ見ぬ子供の復讐と希望に揺れる未来」

「…間に合わないとすれば?」

「…絶望と周囲を巻き込む復讐と僅かばかりの期待を抱えた子供の未来」

「…どちらに転ぶと?」

「周知と誘導が早ければ穏便に事が進む確率は高くなる、とは思いますが。不確定要素が多く、どちらとも言えない状況かと」

「…では、それは…私の助力がなかった場合には……」

「色々な面で面倒が増えるだけで確率にはさほど影響はないかもしれません」

「その面倒は……」

「私の受け持ちです」

「あー………」


神父様が両手で顔を覆った。

そのまま、沈黙の数秒が過ぎ……


「わかりました。私も関係者として巻き込んで下さい」


神父様はしっかりとした声で真っ直ぐとラルスさんを見て、言った。


「……ご決断、ありがとうございます」


ラルスさんも神妙な顔で頭を下げた。


「神父様のご協力を得られるならば、選択肢も多少なりとも増えますし、処理速度も上がるでしょうから助かります。では、早速ですがギルドからの依頼…願い事の共有と進捗、現段階での推察を神父様にお伝えしたいと思いますが。問題はありますでしょうか?」

「こちら…ギルド側としては問題ないだろう」

「私も構いませんよ」

「了解致しました。ラルスさんには再度の内容となりますが、確認を兼ねてお聞き下さい。もし、間違いや違和感があれば、ご指摘願います」

「わかった」

「では、神父様。今回、提示されたのは深緑の森と常緑の森に関する調査報告書で、読んだ時の率直な意見を聞きたい、というのがギルドマスター様の願いでした」

「ギルドマスター直々に…森の調査報告書?」

「調査報告書は持ち出し不可で情報の共有も関係者のみとなっておりました」

「…機密文書扱いですか。シアが飛び付くわけです…」

「私だけではありませんでしたけれど。そこから全員で2通の報告書を読み、深緑の森調査報告書は補足資料で、常緑の森に関する内容こそがギルドマスター様の懸念であると結論付けました」

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