第78話 仮眠室で……
……簡単に言ってくれるが、どれだけ根回ししてあったのやら……だが、子供達は驚きながらも相談を始めた。
「いいのかな?」
「いいなら、ここがいいな」
「同じ建物内がいいよな」
「移動の時間かからないしね」
「でも、本当は牧場にいなきゃなんだよね?」
「けど、それはもう、やぶってるからなぁ」
「せめて、寝る場所くらいは正しい方がいいかとも思うけど」
「いまさら、かなぁ?」
「「「それ……」」」
子供達が私を見る。
「お言葉に甘えさせて頂きましょうか」
「! だよね!? それなら、ここがいい!」
「宿も気になるけど、仮眠室?って方が気になる!」
「うん。それに移動時間ないならギリギリまで調べられる!」
「決まりだよな!?」
「「「うん!」」」
「……ということなので、ギルド内でお願い致します。あ、4人分で結構ですので」
「「「「!?」」」」
「なんで!?」
「ボクたちだけってこと!?」
「シアは!?」
「泊まらないの!?」
「牧場に戻らないのなら、私は院へ戻り、神父様にお会いしてきます」
「「「「あ……」」」」
「大丈夫ですよ。やることがある時は院へ戻らずとも平気でしたでしょう? 例えば、工房仕事の時など」
「「「「うん……」」」」
「資料や材料集めは明日以降で問題ありません。神父様の説得と…まぁ色々…少々、気になることもありますので、あちらの書庫も見てきます」
「? あっちにもある?」
「…可能性の域ですが」
「そうか、わかった。もともと、シアには神父様のこと、任せたもんな」
「うん。それぞれの場所で出来ることをする、だよね」
「はい。ですから、こちらの事はお願いします。……が、休息と食事はきちんと、とってくださいね? それが原因で神父様からダメ出しされてしまうと困りますので」
「わかってる。ちゃんと休むよ」
「おなかもすいたしね。って、シアは一緒に食べてかない?」
「そう、ですね。時間は限られておりますし、院に戻って残り物を頂きます」
「……急いだ方がいいか?」
「……わかりません。ただ、この状況が……森で何も起こらない時間が、いつまで続くか、誰にもわからないことでしょうから…急ぎたい気もするのですが……」
「そうだね。なにかのはずみで大きな事故もありえるから…」
「今を逃すわけにはいかないよな」
「ですが、だからこそ、間違える訳にもいきませんので…慎重にいくべきかとも思うのです…」
「……丁寧にやるよ」
「でも、できるだけ手早くできるよう考えるね」
子供達と頷きあってから、ラルスさんに向き直る。




