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第50話 討伐対象……

「え、まって。魔力暴走ってあれだよね? 魔力過多が原因っていう……」

「魔素の生成量が多すぎて魔力操作が上手く出来ないってやつだよな」

「だとすれば、魔力操作さえ出来れば凶暴化は治まる… というか、しない?」

「でも、苦しくて、痛くて、魔力操作に意識を保てないから暴走するんだろ?」

「あ、だから、止められてる、なのか。じゃあ、やっぱり魔力過多状態での魔力操作は厳しいか」

「けど、自己生成分じゃなくて、外からの供給なら供給が止まることもあるんじゃない?」

「その場合、魔素を放出したら問題は消える?」

「うーん、既に角が生えたり、身体的な変質しちゃってる場合、元には戻らないんじゃないか?」

「身体的な変質は戻らなくても、性質が穏やかに戻るなら、そういう子達が産んだ子ってこと…?」

「だとすれば、魔素が少ないのも、大人しいのも、それでいて魔獣の特性があるのも全て説明がつくような気がするな…」

「巣穴作って、子供作って暮らしてるなら落ち着いてるってことだよね?」

「でも、角があって、体も大きなままだったら… 討伐対象になる…?」


子供達の目がラルスさんに向く。

当のラルスさんは首を捻って、子供達を見ていた。


「……お前達、変なこと考えんだなぁ」

「変じゃないよ!?」

「判らないままだとモヤモヤするでしょ!?」

「だから納得いくまで考えるんだ!」

「それで、それが正しいか確認するの!」

「お、おぅ……」

「それで? 討伐対象なの?」

「まぁ、そうなるだろうなぁ」

「「「「!?」」」」


驚愕に目を見開いた子供達が勢い込んで問いを投げる。


「凶暴じゃないのに!?」

「凶暴なんだよ」

「じゃあ、この子達は!?」

「対象だろうな」

「ウサギと変わらないのに!?」

「いやいや、違うだろ? 角もサイズも」

「性質が、だよ!!」

「それを知ることは、まずないだろう?」

「「「「………」」」」


子供達が口ごもる。


「実際、今日までそんなの見たことなかったし、遭遇してきたのは全て凶暴だったからな」


子供達が再び、こちらを見る。


「……その、私達はきちんと知る由もないので… はっきりとは言えないのですが……」

「ん?」

「子を守る為に親が牙を向く、ということは、どのような動物でもあると聞きます」

「……」

「穏やかさを取り戻して尚、向かってくるのだとすれば… それが原因、とは考えられませんか?」

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