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第48話 凶暴性……

今更ではあるが、自ら気付けたので良しとする。

私が警戒して、危険がないことは判っていたし。


「何も起きませんでしたが、確かに気を緩めすぎましたね… 気をつけましょう」

「そうだな。放牧地とはいえ、ここは郊外だ。気を抜いて良い場所じゃなかったな……」


頷きあって、互いに確認しあうのは良いのだが…

その腕の中には魔獣がいる。


「けど、この子達を見て警戒するのは難しくない?」

「うん、この小さい角以外、ただのウサギに見えるよね? …ちょっと大きいけど」


……ちょっと、で済むものなのか。

それ、子供の腕にひと抱えあるのだが。

それで子供だとすれば、親のサイズどれだけだよって話な訳で。

実際、成獣はでかいのだ。ただ、今は、そこではなく……


「獣と魔獣の違いは… 魔素の量でしたか?」

「最も簡単な見分け方、とか書いてあったな。けど確か、取り込んだ魔素で変質したもの、だったかな?」

「変質って… この角?」

「それもだろうけど。凶暴化するって書いてあった」

「……凶暴?」

「……だよなぁ?」


子供の腕の中で丸くなっていたり、巣穴?でプルプルしてる姿からは凶暴性など微塵も感じられはしない。


「でもさ、魔素を取り込むって言うならオレ達だってそうだろ? じゃあさ、なんでオレ達は変質しないんだ?」

「え、取り込んではいないでしょ? 使ってるだけで」

「でも、空気や食べ物から補充してるってことは取り込んでるってことじゃないの?」

「体内発生分で不足する分を補う為に大気中の魔素を使うのも取り込みって判定なのかな?」

「…っていうかさ。そもそも、こいつらから魔素…魔力をあんまり感じなくないか?」

「「「!!」」」

「……言われてみれば確かにそうだ!」

「これって…… ……!?」


会話が不自然に止まる。

今度は周囲への警戒が活きていた証拠だろう。

こちらに近づく者がいる。

身を隠しながら近寄る者を警戒するのは正しい。

だが、今回は不要な警戒でもある。

あれは知っている人物だ。

とは言え、その判断はまだ難しいだろう。

その上で… 身構える者、首を傾げる者、魔獣を庇う様に位置を変える者と対応は分かれたが、集中を切らすことのない姿勢に彼等の成長が見え、素直に感嘆を覚える。

そして……


「お。いたいた……って、なんだ、そいつら。ウサギにしてはでかいな?」


草影から、ひょいっと身を現したのは牧場の雇われ護衛の1人だった。


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