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第46話 構築しよう。


口元には笑みが浮かんだだろう。

ヴェールで見えないから気にしなくて良いのは気が楽だ。


神父様の背を見送り、自らも踵を返して歩き出し、廊下を静かに進みながら考える。


目覚めた時の、取り急ぎの目標は達せられただろう。

神父様の、あの様子なら遠からず手配は完了するだろう。

それならば、見て、触れて、知識も補い、鑑定を使用していけば、程無く完遂するだろう。

だが、それまでの時間も無駄には出来ない。

数値による確認は出来ないが、習熟度は作業に出る。

修練のみならず、調理、清掃、洗濯等の家事や日常生活にも少々、手を加えていこう。

今ならば、以前よりも明確にきっかけを与えられるだろうし、今はまだ、改善の余地は腐るほどある。

なにより、きっかけから結果へ昇華させたり、手順を考える事が今なら私でなくても可能なのだ。


神父様の、そして私の、功績だけでは意味がない。

この先を見据えるなら有能な手は幾つでも必要なのだ。

才能も必要なのかもしれないが、ほとんどはたゆまぬ努力で補えるものだと思う。


基礎がしっかりしていれば、応用は利くようになる。

下地があれば、気付きも増え、考え、動き、出来ることは増えていく。

今、院にいる子達は、自覚はなくとも、その基礎と下地が身に付きつつあるはずだ。


院での諸々を他でも展開しているらしい神父様のことだ。

他でも育っているのだろう。


それで手が足りなくなるのは、神父様の自己責任だ。

だが、そうならない為にも。子供達の先の為にも。


育ってきた者を導き、更に育てる手段もそろそろ必要か。

そして、その方向性から、何処へ差配するかまで考えなくてはならないか。

もちろん、意に沿わぬ場合の他の道も含めて、だ。

どんな分野であれ、伝手はあるに越したことはない。


これからの10年で、どこまで手を広げ、どれだけ協力者を得、どれほど功績を積み、どこへ布石を置けるか。


王家との関わりはゲームにはない展開で、どう転ぶかは知識外だ。

この先、来るのが王家に連なる者か、研究棟の者か、騎士か…

どれであっても必要な手で、伝手になることも間違いない故に、その誰が来たとしても問題ないように立ち回らなくては。


事実は小説より奇なり。

ここが、私達が生きる現実であり、選択肢によるルート固定があるゲームでない以上、臨機応変さは多分に必要とされるだろう。

私の行動に制約がない様に、誰にもゲームの登場人物としての制約がないのであれば、事細かに決めたところで、その通りに進むことは難しいだろうから。

大雑把なれど、必要項目は網羅して。

どこから、誰が、来ても良いように。

どんな手を使ってでも、願う方向へ向かわせられるように。

その為の攻略チャートを構築しようじゃないか。


望む結末の為に。

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