第25話 再確認を……
「落ち着かれましたか?」
小さく首を傾げて問いかければ、2人も首を傾げた。
「…落ち着かれたようですね。心が荒むと見えなくなるものも多く有りますので」
「……僕は荒れているように見えたか?」
「荒れているというよりは、他の言葉が届かない……自身しか見えていない様に感じられました」
「ドレゴルド様は基本的に何事であれ、思い詰めると、それ以外が見えなくなりがちですから」
「……分かっておられるのでしたら、もう少し、お言葉を選ばれる方が宜しいのでは?」
「おかしかっただろうか?」
「おかしいというよりは足りない、でしょうか」
「足りない…?」
「説明や情報が不足すると勘違いが起きやすいのです」
「それは理解しますが、先の話でそれは起きますか?」
「……起きたから、そちらの方は取り乱したのでは?」
「………」
「………」
言葉なく、互いを見やる2人の姿に苦笑が浮かぶ。
ヴェールで隠れているから気付かれはしないだろうけれど。
「さて。随分と脱線しましたが。本筋に戻りましょうか。今なら、より良い道が見えるかもしれませんから」
穏やかな神父様の声に問いを投げる。
「……神父様は賛成ですか?」
「難しい質問ですね。ですが、私は貴方の答えを尊重致しますよ」
穏やかな笑みに気付かれないように小さく息をつく。
「……では。もう一度、確認をさせてください」
ドレゴルド様に向き直ると、何故か、ドレゴルド様が背筋を正した。
「……何故、姿勢を正すのですか」
「! いや、なんとなく、体が勝手に……」
「……そうですか。では、確認を」
「ああ。来い」
「……何故、そんなに構え… いえ、いいです。ここまでの会話も含め、望みはお変わりないのでしょうか?」
「変わらない。寧ろ、強くなっていると言える」
「…その関係性を公にする事も、でしょうか?」
「それは…… それは考えなくてはならない、と思う」
「私が王城へ参内する事をお考えですか?」
「来て欲しいとは思っている。研究棟の者も喜ぶだろうし… だが、難しいのだろうな……」
「私もそこに関しましては残念ですので。もし、可能であれば、お忍びの際に御同行を願いたいくらいです」
「は……?」
「勿論、ご本人方の意思の尊重が一番大切ですので。あくまで可能であれば、で御座いますれば…」
「え…… いや、それは彼等だって話を聞けば来たがるだろうが… って、そうじゃなくて!! 来ても良いのか!?」
「御付きの方が了承してくださるのなら、良いのでは?」
「アンディの了承?」
「お忍びで出掛けられる事が止められていないのは、御付きの方の実力と、行く先が定まっていないが故ではないかと」
「どういう事だ?」
「確実に護る実力があるのであれば、行き先が固定していない方が安全なのではないかと」
「……そうなのか?」
ドレゴルド様が、アンディゴード様に問いかけた。




