第100話 情報の……
院の子達も熱心だが、そことも連携が取れた方が良いだろうか…
書物としての発行も出来た方が良いのだろうか?
…いや、だが、使う人は限られる。
ギルドか図書館、院の書庫等の公共…望めば閲覧出来る場所にあれば良いとすれば冊数も限られる。
それに、これから調べるとして、過去の報告書や現時点で使われている情報との擦り合わせは必須で、更に既に知られている個体以外の発見もあり得るし、情報は常に更新されることになるだろう。
書物としてしまうには時期尚早か。
…あぁ、これも一因でモノがないという可能性もあるのか。
となれば、身近な、その上で情報がほぼ確定しているものから第1集として固めて発行してしまうのが吉か。
生息地、生態、素材…秘匿ではないが一般的に知られているのは情報の一部に過ぎないだろう。
だが、知ることで無謀を防ぐことも出来る。
まぁ、逆に挑む無謀者が出もするだろうが。
初期教育の後は自己責任だ。
己で判断したのだから、勉強料に何を払ったとしても飲み込んで貰わないとな。
しかし、素材の持ち込みで生計を立てている者もいることを思えば、何処まで開示するかで揉める可能性もあるか?
いや、現在も情報の共有はされているはずだ。
冒険者だけでなく、商人にも。そこから地域の人にもある程度は知られている、というのが現状の筈だが。
外に出る人の安全性や素材の価格への納得感の為にも、もう少し周知されて然るべきではないか、と説けば穏便にいけるか?
つらつらと思考を重ねながら、文字を追い、付箋代わりの紙片を時折挟み、1冊読み終わったが、2人の話しは終わらない。
まぁ、本はあと2冊ある。
それでも時間が余るなら、情報の書き出しをすれば良い。
やることも、考えることも盛り沢山で時間など幾らあっても足りないのに睡眠時間を削ることさえままならない…
神父様達の監視もあるが、夜更かし自体が、この幼い体には耐えられないという現実がある…
まぁ、その分、早く起きて賄ってはいるが、足りてるとは言えないのが事実だ。
故に手が増えるのは大歓迎だ。
新しい本を開く。
冒険者ギルドに残った子達は何を見つけて、何処まで進むだろう?
どう考えて、何を行おうとするだろう?
神父様は既に人材に当てをつけて動かし方を模索しているようだ。
小さな村でも教会はある。
どこの所属か、の問題はあるだろうが、ここは、何処ともそれなりに良い関係を築いている。手を貸して貰う当てはあると言う事なのだろう。
ラルスさんはそれを支える支援…冒険者ギルド側でだけでなく出来る金銭と人材と根回しの在り方を提示しているようだ。
さくさく進みそうで嬉しい限りだな。




