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狐の仮面

作者: 蓮薔薇 揺麗

狐の仮面がそこにはある


ここにも、あそこにも


仮面、仮面、仮面


狐が俺を見ている


狐の仮面が俺を見ている


仮面の主は居るのか


主の瞳は見えないのに


仮面の瞳は、狐の瞳は


確かに俺を見続ける


狐がたくさん居る


しかし狐は仮面だ


本当に仮面なのか


獣の狐が俺を狙っているのか


俺は狐の飯になるのか


いや、しかしあれは仮面だ


仮面をつけているのは誰だ


俺を見る視線が刺さる


痛くて辛くて苛立つ


蹲っても地面から仮面が浮かぶ


目の裏でも狐は笑っているのだ

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