起動
ハーメルンでも投稿している、除外された音です。初SFです。拙い所の方が多いと思いますが、間違いがあれば遠慮なく教えてください。
019年5月8日 読込中
…ザザ……
……………
…………………
…………………ザザ……………………
「おい大丈夫か!?ナタ…ザザ……!!」
「カナタ、私の後ろに…ザ…………ザ…心臓は替えが…ザ…ですから。」
「おい………ザザ……!そんな事をしたらお前が持たない!」
「大丈夫。私は貴方をエーリス……から貴方…ザ…衛用に造られたのです。多角力爆弾など恐るるに足りません。ですから早く…ザ……迅速に……ザ……」
「ク…ザ……分かったよ、でもお前を………させはしない。」
「心からの感謝を。………ザ…あの日から貴方に………ザザ……してきましたが、やはり別れたくはありません。でも……ザザ……なのです。貴方は生き残らなければならない。時間です。さらば、カナタ。」
「や……………!」
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頭が痛い。体が熱い。そんな感情を抱きながら私は目を覚ました。ここはどこだ。壁に空いている穴から見渡す限り、辺りは完全に破壊…いや無くなっているかのようだった。なにが起きて……
待て、私は一体…?記憶がない。思考できるという事は脳の根幹の記憶は失われていない筈だ。とりあえず辺りを見回して…!?
なんだ、あの…顔の、いや体も溶けた対エーリス星人壊冶型機械は?溶けた服から漏れる背中のグリーンライトを見るに、かなりの旧型なのか?……………話しかけよう。今の自分の状態を一番知っていそうだ。
「君…体は動くか?通信……いや喋れるか?」
あのダメージの受け方から察するに人間と同じ発声は無理だろう。しかし代わりの電子音声があるはずだ…
「カカ…ザザ……カナナナナ…ナナタ…?良かっ………無事で………」
「やはり君は私を知っているんだな!?頼む、一部だが記憶が無いんだ。自分の事や、君の事も!」
「想定………です。ですがエーリス星人は半数が壊冶《かいや》出来ました。貴方の四肢が無事なのも…………備のおかげです。」
そうだ。今私が身に付けているこの黄色いのは…エーリス星人から作り出した鎧。エーリス星人からの攻撃も理論上は防げる代物だ。そして、大規模な攻撃があった事は覚えている。だがそこからの記憶が殆ど無い。有るのは…誰かを逃した事、エーリス星人に亡塩砲《なしおほう》をぶち撒けたりぐらいだ。だが、何故かあの機械にだけ全くの記憶が無い。でも他人とは思えない程の親近感を感じてしまう。
「君の登録されている名前は…なんだ?」
「そこか………か。私の登……済みの名前は…」
ボオオォォンンン!!
「ぐぅ…一体何が!?」
突如として爆音が鳴り響く。
とりあえず逃げなければ…。
あの機械は損傷によってかなり軽くなっている。今の私でも充分走って運べる程だろう。
「私の……………名前はナ…………ス……」
「今は名前を聞いている場合じゃなくなった!さあ、私の背中に乗せるぞ!」
座り込む様に倒れているこの機械を背負う。
熱い…やはりあの溶け具合は熱だったか。だが熱ごときで離してはいけない。それ程のなにかを感じる。
とりあえず地下に逃げよう。核防があったはずだ。
「今から内部核防に向かう。私を掴めるなら掴んでいてくれ!」
「リョリョリョ…リョ…カイ……」
右肩がギュッと握られる。どうやら右手には力が入るらしい、一応頭に入れておこう。
いかがでしたでしょうか?
皆さんが楽しく読んでいただけたなら幸いです。
読んで頂いた皆さんに幸あれ!