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勇者との出会い

なんか1週間って一瞬で過ぎますね。過ぎてから「やべ、続き!」ってなるんですよ。


はい、言い訳です、ごめんなさい。

「ん、うぅ……」


「大丈夫ですか?」


「え、は、はい。………えぇ!?」


目を覚ました勇者は、今の状況を見て仰天した。何故なら、セツガが馬を走らせながら自分を後ろから支えていたからだ。


「え、なんでぼく、馬に乗って……!?」


「気を失われていたので、本当は馬車に乗せたかったのですが、何分我らは騎馬しかありませんでしたので。と、言うわけで、あと10分ほどでバルクに到着しますよ」


なんとか勇者に接触することはできた。意識も戻ったし。


「それで勇者殿はなぜ、サラマンダー殿に喧嘩を売ったのですか?」


少し責めるような口調で言うと、え!?と驚きながら、


「あ、あの赤いオバケが、四大精霊・炎のサラマンダーだったんですか――っおわぁ!!」


馬に乗っている状態で後ろにいる俺の方を向こうとしたときだった。バランスを崩し、地面に投げ出されそうになる。

それをセツガは悠然と抱きとめる。


「おっと。お気を付けください、勇者殿?」


「ッ……!はい!失礼しました!」


おっと、顔が近すぎたようだ。男相手にこれは確かに堪えるよな。怒り故か、顔が真っ赤だ。

それをリンが何故か憐れむようにこちらを見ているではないか。


「どうした、リン」


「いえ、その……絶対勘違いされてるな、と」


ん?一体何が勘違いだというのだろうか。あ、なるほど、さては怒っている訳ではなく、単に落ちそうになったのが恥ずかしくなっただけか。


……男だからあーいう意味ではないだろう。さすがに。


「多分そーいう意味ですよ。それに前提が間違っていると思います」


「!?リン、お前俺の心が読めるのか!?」


「いえ、何となく今正解を当てたような気がしたので」


そういって先に馬を駆けるリン。

セツガはリンを末恐ろしく思った。………てか、前提って何がだ?……モヤモヤする。


てか、サラマンダーをオバケて。それで切りかかるとか……大丈夫かな?ほんと。


内心溜息をつきながらセツガはリンを続いて馬を駆けた。



☆★☆



フォレスト神聖国聖都・大神殿内


「――よってここに、ハルーク・ユシャを勇者に任命することとする」


直後、大神殿に集まった各国要人や、外で見物していた大民衆から割れんばかりの歓声があがる。


――あの後ナント公爵に約1時間怒られた勇者――ユシャは、涙目になりながら正座していた。まあ、その後十分体力も回復し、無事に任命式に出ることが出来たのだが。


「では次に、紅龍兵団団長、コウガ殿、前へ」


そう、勇者救出に成功したは良いものの、その制服が目立ちすぎたこと、また勇者を乗せていたこともあり一気に情報が拡散したのだ。ついでに一応偽名を名乗っている。


(目立とうとは思ったけど、これは想定外だな)


『自業自得ですよ』

(っ、フルハ様!?)


久しぶりに念話で話しかけられたことで声が出そうになったのをすんでのところで堪える。


(はは、面目ありません)


『全く……で、どうするんですか?このままだと勇者親衛隊になっちゃいますよ?』


そう、俺たちは今神聖国の長――教皇猊下に親衛隊に任命されそうになっていた。


(いくら自由な兵団でも、教皇の言葉を無視することはできないからなぁ――いや、出来なくもないがめんどくさいってこともあるんだけど)


『それが本音でしょう』


あれ?何故だろう、顔は見えないのに半目で見られている気がしてならない。


『はぁ…今回は私が助けてあげますよ』


そういうと、一瞬景色が固まる。人も、鳥も、風すら吹かない、不思議な光景だった。


そして、部下が集まっていた場所に転移させられる。


「あれ?大丈夫なんですか?勝手に離れちゃって」


『気にしないでも大丈夫ですよ、教皇や周りの人があなたたちを親衛隊にする、というような思考を出来ないように(・・・・・・・・・・)しましたから』


なんかすげぇことサラっとしてるし。


(そ、そうなのですか、ありがとうございます)


「コウガさん!!!」


「えっ!?」


今は俺以外時が止まっているはずだ。にも関わらず、ユシャの声が聞こえてきた。


「はぁ…はぁ……みんななんか固まってるし、コウガさんは突然消えちゃうし……」


「そ、そうですか。お騒がせしてすみません」


泣きそうな顔で言われると、何だか悪いことをしたような気持ちになってしまう。


「大丈夫ですよ。ほら、戻りましょ!」


そういって俺の手を引こうとするが、俺はその手を引く。


「え?コウガさん…?」


「すみませんが、私には他にやるべき事があるのです。という訳で、ここでお別れです」


「えぇ!?いきなり何言ってるんですか!!みんな待ってますよ!」


「それならご心配なく。親衛隊の話は無くなったので」


「………え?」


すると、ユシャはとても悲痛な面持ちになる。


「も、もしかして、ぼくのこと嫌いになりました?」


コウガは首を振り、優しく諭すようにいう。


「そうではありません。私には、他にやるべきことがあるのです。内容は言えません」


そういうと、ユシャは迷うように目を泳がせた後、意を決したようにこちらをみる。


「で、では!ぼくを弟子にしてください!!」


「………へ?」


また、波乱が起きそうだ。

眠りながら書いたので(?)、誤字脱字とかおかしい文章があったりしたら教えてくださーい。

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