タノシミダ
――荒野に広がる無数の絶望。
ある種族は投降兵たちを手足を縛った状態で火炙りに。
またある種族は復讐に燃え、敵部族の女子供までを残虐に鏖に。
ある種族は他種族の女を散々輪姦した後、魔物のエサとして生きたまま喰わせる。
――という、一千年前のバイルークで起こった第一次多民族大戦の特に酷かった残虐な場面を。
そのモノは、何度も見返しては、とても幸せそうに、愉快そうに、そして、嘲るように。
「アァ〜……。やっぱおろしろいなぁ、何度観ても全然飽きない。……この頃はホントに楽しかったぁ」
どこか恍惚とした表情は、笑顔であるにも関わらず、万民が戦慄するであろう、異様な恐怖を掻き立てるものだった。
するとそのモノは、いきなり真顔になると、ゆっくりと呟いた。
「………いや、やっぱ飽きたわ。そろそろまたヤろうかな〜。コイツらのコーユー姿、マジイイもん。アイツにやられたキズも癒えてきたし、もー少しの辛抱かなぁ」
そして、目と口を三日月のような形にしながら――
「フフフ……待っててね、ボクの玩具たち。――――そして」
そこで一度言葉を切ると、ハッキリと言った。
「必ず復讐してあげるよ創造神。まずはキミがボクの世界に持ってきてくれた玩具を存分に甚振ってから持って行ってあげる。
まあ、原型は留めてないだろうけど。フフッ、想像しただけで興奮してきたぁ。まあ玩具を持ってきてくれた一点においては、オレイを言わなきゃだなぁ」
そのモノの復活まで、刻一刻と迫っていた。
「タノシミダ」
これはだれなんでしょうね〜( ̄▽ ̄)