10.5 二人だけの時間
どうも、かまぼこです
今回は短めです
「もぐもぐ。おいしい。異世界で白米を食べれるとか……最高過ぎなんですが」
ライトノベルやアニメとかの異世界物では、白米はかなり貴重な食材とされています。
あまり生産方法も広まっておらず、そもそも生産者が少ないっていうのもお約束ではあるが……
「お兄ちゃん?この米ってどこで作られたの?」
「魔王軍直轄領の大規模農場だな。この世界で唯一米を作ってる所だそ」
「唯一?ということはお米ってそこまで広まってないの?」
「いや、そこの農場だけで魔王軍領土全体分の量を生産しているだけで、魔王軍だと米が主食だぞ」
「生産者の人手足りるの?」
「魔法とかスキル系でゴリ押してるぞ」
「そうだった……この世界魔法とかあるんやった」
魔法とかスキルとかでゴリ押す異世界農業……楽しそう
といった感じで、私とお兄ちゃんは昔みたいに、普通に話が出来ていました。
「こうやって兄妹二人だけで机を囲んてご飯を食べるのも……二年ぶりだな」
「そうだね……お互い二年前とは色々変わったけどねぇ」
私とお兄ちゃん(魔王様)は”宵闇の間”でちょっと遅めの晩ご飯を食べています。今日のメニューはカレーライスです
「そういえば、親父達って元気だったか?」
「あ、うん……でもお兄ちゃんいなくなってから一週間くらいは元気なくしてたねぇ」
「俺の時の異世界召喚ってどういう扱いだったんだ?」
「えっと……「神隠し」だったかな。みんな混乱してたよ。一クラス丸々いなくなった割には教室に傷一つすらついてなかったし……」
「まあ、「転生」よりは「召喚」だったからな。対象だけ移動させたんだろ」
「そんなことって出来るの?」
「ああ、この世界じゃ当たり前のように使えるし……今では地球に帰ることだって出来るぞ」
「地球に帰る」
ちょっと魅力的に聞こえたけど、今の私には居場所がありますし……って
「なんで帰って来なかったの?私、超心配したんですけど……」
「帰って来ても、こっちの世界に戻れる保証がないからな……」
「あっ、地球に帰るためには魔法を使うけど……地球では魔法が使えないから戻る手段がないのか……」
「そういうことだ」
「ふーん……あ、カレー美味しかったよ、ごちそうさみゃ」
話してる間にカレーは食べ終わっており...眠気が私を襲って来ました。
「お兄ちゃ~ん……今何時ぃ~」
眠気を含んだ声で聞いてみました
「深夜0時過ぎ位だぞ」
「そうなんや~おやすみ~」
私、机に身体を預け、そのまま寝てしまいました……
こうして……私の長い一日が終わったのでした
お読みいただきありがとうございました
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それではまた