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第十話

まだまだのんびり行きます。

学園編を楽しみにしている方には申し訳ありませんがご了承下さい。

書きたいように、書きます。


念願のお米を食べた俺は満足して、時計を見れば父親と約束した時間になろうとしているので足早に転移陣の所まで戻った。

転移陣の所で待っていた父親と合流してもう一度転移陣の列に並ぶ。


「貴族街は転移陣でしか行けないんだ」

「警備のためですか?」


問いかければ父は「そうだよ」と柔らかく笑い俺の頭を撫でてくれた。

温かく、大きな手の感触に俺は目を細めると父はクスクス笑う。

まるで猫のようだと言い転移陣の間に進んだ。


「どちらの出口に?」


転移陣の警護をしている騎士に問われ父はニコリと笑い「貴族街へ」と告げた。


「通行証はお持ちですか?」

「はい、こちらです」

「っ…か、かしこまりました!! 前へお進みください!!」


通行証と言われ父が出したのはいつも執務室に飾ってある剣だった。

正確には剣を見せたというより、その柄に彫られている紋章を見せていた。

その紋章を見た瞬間、騎士は小さく息を呑み慌てたように敬礼をした。

父は穏やかに「ありがとう」と礼を言い俺の手を引いて転移陣に乗った。


先程と同じような浮遊感の後、目を開けると市場の喧騒は消え、静かな転移陣の間に立っていた。

転移陣を出ると、ここにも警備の騎士が立っていてもう一度「許可証を」と言った。

父が剣を見せれば先程の騎士と同じように息を呑み慌てて敬礼する。

そんなに緊張しなくても…と思うが騎士たちにとって父の実家は代々の騎士団長の家柄。

いきなり上司が現れたらそりゃあビックリするか。


「アル、こっちだよ」

「はい、父様」


手招きする父に続いて俺は初めての貴族街に足を踏み入れた。



 

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