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天使のツバサ  作者: 黄原凛斗
天使どもがやってくる
1/9

序章

厨二病全開のフォンタジーモドキですがよろしくお願いします

 神がまず創ったのは『天使』だった。

 しかし天使だけでは世界のバランスがとれず神は『悪魔』を創った。

 天使と悪魔。

 彼らは互いを毛嫌いし争い続けてきた。しかし天使の力が弱まり悪魔の力が増大してきていた。


 人間が創られ悪意により悪魔の力は更に強まることとなった。そして、善意が極端に減ったため天使の力は降下の一途を辿っていた。


 天使たちは戦力不足を補うために天使一人一人の力を増大させることを目指し学び舎を設立した。




 天使の学び舎。若き天使達でいつも賑わっている広場はいつにもましてたくさんの天使が集まっていた。その理由は広場の掲示板に貼り出されているある内容が原因だった。

「ちょお~っと、ど・い・て!」

 人ごみを掻き分け掲示板に近づこうとする一人の天使。腰まである綺麗な金髪はもみくちゃにされてボサボサになってしまっている。

 やっとのことで掲示板の前にたどり着くと目を凝らし何かと照らし合わせるように手に持っていた紙と掲示板を交互に見る。

「Aの三二番!Aの三二番……ない」

 肩を落としとぼとぼと掲示板から離れる。その様子を見ていた他の天使がひそひそと囁く。

『また落ちたのかな……?』

『仕方ないって。落ちこぼれチームだもん』

『本人たちもやる気あるのかないのかわからないもんね』


 この学び舎では一定の学習を終えると魔界、人間界に赴き任務を遂行し一人前の天使となれる。

 任務は応募制だが成績や素行など色々込みで抽選で選ばれるため彼らはまだ一度も任務に当ったことがない。

 いわゆる『落ちこぼれ』なのだった。



「ユラちゃん! どうでした?」

「駄目~! またはずれ! 今回は四つ応募したのに全部駄目だったよ~」

「これで任務不受理三百六十五目だな。もう諦めたほうがいいんじゃないか?」

 ユラと呼ばれた金髪の天使が向かった先には大きな広場があり二人の天使がいた。

 一人はおっとりとした雰囲気を漂わせる少女のようで残念そうに目を伏せる。紫色の髪はウェーブがかかっていてかなり長い。

 もう一人はツンケンとした空気を纏う少年のような天使で青黒い髪は短いがあまり整えておらずボサボサに見える。

 少年のほうが面倒くさそうに深いため息をつく。

「どうせ上で俺たちに任務が行かないようにしてるんだろ。無理だ無理。こんなところで努力しても何も変わらないって」

「もー! そんなことばっかり言ってるから駄目なんだよ! ショウはもっと前向きに! シオンも頑張ろう!」

 ユラは声を張り上げ二人の手をとり万歳のポーズをとる。苦笑するシオン。鬱陶しそうな顔を浮かべるショウ。

 すると次々と天使達が集まってくるのに気づき三人は整列をした。

 次の瞬間、天使を統べる天使長が広場の壇上に現れる。

 柔らかそうな金色の髪に美しい青い瞳。溢れ出る威厳は天使を統べるにふさわしいと言えるだろう。

「静粛に! これより天使長様直々にある特別任務を言い渡す!」

 集まった天使達が息を呑み緊張が走った。

「みんな、今回は天界、ひいては世界に関わる重要な任務だ。しかしあまり多くを派遣することができない特殊な事情があるため私たちが選んだ三人、つまり一チームを派遣する」

 天使達はざわつき動揺を隠せない。一方で三人は違った。

「世界に関わる重要任務だってさ~、すごいね~」

「私たちには縁遠いお話ですね」

「これが終わったら鍛錬でもするかー」

 完全に他人事である。整列できたのも最初のうちだけで今は体勢を崩したり腕を伸ばしたりと自由だった。

 その様子をチラリと視界に入れた天使長は気づかれないように僅かに嘆息し言葉を続けた。

「これをみなにも伝えるのは彼らの手助けをしてほしいこともあるが隠し通すこともできないと思ったからだ。詳細は追って説明する。では、任務を遂行する三人を発表する」

 その場にいた全員――ユラ、シオン、ショウを除く――が沈黙する。自分達が選ばれるだろうか。それともあいつらだろうか。そんな気持ちが見て取れた。

 三人は本当に他人事だと決めつけ欠伸すらしてる始末だった。

 静寂を破る天使長の声が強くその場に響く。

「Aの三二、ユラ、シオン、ショウ。今回は君たちに任せる。詳細を説明するため後できなさい」

 その言葉に時間が止まったかのように静まり返り天使達に動揺が走る。

『え、あいつらって……』

『噂の落ちこぼれチーム……』

『一度も任務成功どころか受理すらされたことないっていう……』

 しかし、一番驚いているのは当の本人達だった。

「えっ?」

「へ?」

「はぁ?」

 素っ頓狂な声で驚く三人はこれから起る大事件の全貌をまだ知らなかったのだった。





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