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夏の旅行は海で決まりました。
「毎月300字小説企画」様、８月のお題「鳥」で書かせていただきました。
空白、改行、ルビを除く300字。
注意書き：１月から続いている地球人兄とUMA妹の話です。単話でも読めるつもりです。
夏休み。
一ヵ月半学校に行かずに済むことがこれほど有難いと思った年はない。
懸念していたラジオ体操も帽子＆グラサン＆マスク＆長袖の〝夏の日焼け対策～感染症対策も添えて～〟コーデで乗り切った。
とは言え毎日の通学でご近所にはバレているわけで、となれば此処でも〝触らぬ神に祟りなし〟が発動したことは間違いないのだが、何もなければそれでいい！
……のに。
「海の家で焼き鳥やるんだけど」
ラジオ体操最終日。
バイト先の店長から持ち掛けられたのはそんな話。
例年なら二つ返事で了承するところだけれども生憎と今年は、と後ろを見れば。
「海？」
「そう！ DNAでな、人は夏になると海に行きたくなるんだ」
店長！
余計なことを吹き込むな！
