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そろそろ現実を見るお時間です──side友人
「毎月300字小説企画」様、3月のお題「酔う」で書かせていただきました。
空白、改行、ルビを除く299字。
注意書き:昨年1月から続いている地球人兄とUMA妹の、
『そろそろ現実を見るお時間です──side兄』の悪友視点での話です。
俺は溜息を吐いて目の前の馬鹿を見た。
何処でどう認識が歪んだかは不明だが、こいつは俺が妹に好意を持っていると思っている。しかも俺になら妹を託してもいいと言うか、俺の義兄になる気満々でいやがるから性質が悪い。
「妹ちゃんにはお前が必要なんだ!」
ここはガツンと言わなければ。
全部妄想だとわからせなければ。
俺は彼女も嫁も地球人がいい。妹ちゃんはいろんな意味でハードルが高すぎる。
さあ思い出せ! 妹との日々を!
妹を守って来た己を!
「ありがとう友よ!」
そんな心からの説得の甲斐あってか、奴は俺を義弟にするのは諦めたようだ。
これでいい。妄想が過ぎる性格で助かった。
立ち去る背中を見送りながら俺はガッツポーズをとった。




