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教会

遅れて本当にすいませんでした!!

最近色々と立て込んでいて...また遅れるかもしれないです。


気が付くとブクマ50件超えてました。本当にありがとうございます!

これからも不定期になることがあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。

 [宿り木亭]を後にして、しばらく街中を歩く。


「おぉー!」


 昨日はあんまり見れなかったけど、道の両側にはお店がいくつか並んでいた。野菜が売っているお店や、武器、雑貨屋みたいなお店もあった。


「ここもいいが、中心はもっと多い店があるからな。教会の後に連れてってやるよ」


 と、ギルさんが言うので、まだお預けだ。早く見たい!


 道をしばらく歩くと、教会らしき建物が見えてきた。


「ここが教会だ」


「おぉ…」


 そこにあったのは、真っ白な外観の教会だった。大理石みたいなので出来てるのかな?


『この建物の建材は、[キュベルオーネ]と呼ばれる石材で出来ています。この石材は一部の山から採掘されるもので、神界との繋がりを強める効果があります』


 な、なんか色々と凄いもので出来てるんだね…神界との繋がりって…


『簡単に言うと、神界から神が干渉しやすくなるということです』


 なるほど。確か前にそんなこと言ってたね。


「おい、入らないのか?」


 おっと、少しハクとの会話に集中しすぎたね。


「入ります…ギルさんたちは?」


「私たちは外で待ってるわ。だから、ゆっくりお祈りしてね?」


「はい!ありがとうございます!」


 なんか気を遣わせちゃった。しっかりお祈りしないとね。


 中に入ると、長椅子が両側に並んでいて、ステンドグラスから光が差し込んでいた。


「綺麗…」


 そう思わざるを得ないほど、凄かった。しばらく眺めながら教会の奥へと進んでいると、教会の奥に石像が4体並んでいるのが目に入った。


「これは…グランドリア様?」


 向かって右端に、グランドリア様と思しき石像が立っていた。てか精度高!?むっちゃそっくりなんだけど?!


「こっちは…他の神様かな?」


 グランドリア様の他に3人の神様らしき石像が立っていた。


『マリーナ様から向かって右側から、グランドリア様、エアリーズ様、オケアニス様、最後にイシュワーム様です』


 ほうほう。両側の神様は男神で、それに挟まれてる2人の神様が女神っぽいね。


『マリーナ様のお考えの通りです』


 やっぱりね。グランドリア様は会ってるから男神だと分かるし、イシュワーム様はなんか…筋肉ムキムキみたいな感じから男神だと思う。エアリーズ様とオケアニス様は…うん。あれだ。出るとこはでてるっていうの?逆に女神じゃ無かったらおかしいと思う。失礼かな?


「そういえばどうすればいいの?」


『普通にお祈りするだけでよいはずです。あちらから迎え入れてくれるはずですので』


 普通にお祈り…うーん、神社とかとは違うし、手を合わせるだけでいいかな?


 近くの椅子に座り、両手を合わせて目を閉じる。そして会いたいと願ってみる。すると、意識がすぅっと一瞬だけ遠のいた。不思議な感覚だ。思わず目を開けると…


「すいませんでした!!」


 と、土下座をしているグランドリア様がいた。というか前会ったときもこんな感じだったよね…前回は取り残されたことが謝られた原因だと分かっていたけど、今回は全くもって分からない。


「ちょっと待ってください。一体どうしたんですか?」


「じ、実は…いや、ここで話す内容ではないですね。場所を移しましょう」


 そう言うとグランドリア様は立ち上がり、指を鳴らした。すると前にも来た白っぽい空間が一瞬で様変わりし、草原みたいな空間になった。風がとても気持ちいい…しかも太陽まである。一体どうなってるのかわかんないけど、神界だからと納得することにした。


「本来ならもうちょっと建物などで話をしたかったのですが、少々問題がありまして…」


 そう言って目を背ける。なにか重要なことなのだろうか?


「建物に行くと他神に気づかれるんです」


「それの何処に問題が?」


 そもそも神界にきてるんだからバレてるよね?


「そうなるとマリーナさんに会うために他神が押しかける可能性がありまして…」


 そんなことかー!!


「別に会ってもいいのですけど?」


「もしかしたら危険があるかもしれないので」


 グランドリア様がそう言うのなら…ってそんなに他神って危険なのかな?


「…分かりました。それで、どうして謝っていたんです?」


 そう、私はそれが聞きたい。毎回毎回土下座されたら、正直こっちがしんどい。


「それがですね…マリーナさんのステータスの文字化けにも関係してくるんです」


 そう言いながら草原にゴザを敷くグランドリア様。てかゴザどこから出てきたの?


「とりあえず、座って話をしましょうか」


「そうですね」


 私はグランドリア様の隣に腰掛ける。


「正直に言うと…マリーナさんの文字化けは、私にも分からないのです」


 …ん?


「どういうことですか?」


「文字化けになっている原因は判明しています。でも、マリーナさんの文字化けが何を表しているのかが分からないのです」


「な、なるほど…」


 物凄く文字化けの内容が気になるけど、今は…


「じゃあ文字化けの原因はなんなんです?」


 それを知りたい。


「はい…マリーナさんが取り残されてしまっていたことを地球の神に報告したのですが…ならばお詫びに加護を与えねば!と言い出しまして…さすがに断れなかったので了承したのです」


 いや、私の許可は?!加護を貰えるのは嬉しいけどね?

 そんな私の心の叫びは聞こえることも無く、グランドリア様は説明を続ける。


「しかしその数が…マリーナさんが住んでいた日本にはとても沢山の神がおりまして…」


 確かに、八百万の神(やおよろずのかみ)と言われているしね。


「その神が全て加護を与えてしまいまして…」


 …それやばくない?800万の神様の加護ってことでしょ?


「その結果マリーナ様の種族が分からなくなってしまったのです」


 そりゃあそんだけ加護もらってたらね?そうなるよ!


「なるほど…だから私の身体能力が…」


「それもありますが、元々用意したマリーナさんの種族も関係していますよ」


 …うん?


「私の元の種族?」


「はい。マリーナさんの種族は【神龍】です」


「…はい?」


 シンリュウ?え、神龍ってこと?


「えっとー…え?!」


 てことは、私龍ですか?!


「高位な存在として創るには、それが1番高位だったので」


 いや1番じゃなくてよかったよ!


「とはいえ、あらゆる神から加護をもらったので、それより上になっている可能性はありますが」


 うん、聞きたくない!


「…ということは、私は龍になれるのですか?」


「なれる…はずですが、今は私にも分からないです」


 決めた!ぜっっっっったい龍にはならない!なにになるか分かったもんじゃない!怖すぎるわ!


「あと、称号の文字化けは地球の神からの加護です。あまりに多すぎたので、ステータスに載せるにはどうするか迷っていたのです。なので今は見えるようになっているはずです。帰ったら確認してみてください」


「今は見れないんですか?」


「ここにはマリーナさんの精神だけがきています。なのでここでは見れないんです」


 あー、あのするって抜ける感覚はそれか。


「【神龍】なので本体ごとくることもできたのですが…」


 うん。いきなり教会から消えたら大変なことになりそうだものね。だから精神だけにしたんだろうね。


「気遣ってもらって、ありがとうございます」


「いえ、これくらいマリーナさんにかけた迷惑に比べれば…」


 まぁ、それもそうですけどね。


「あと、ナビゲーター…今はハクですね。これは私が、何もマリーナさんにこの世界について説明していなかったので、創らせてもらいました」


「とっても助かってます!ありがとうございます」


 なかったら今頃どうなってただろうね…


「それは良かったです。おっと、もう時間ですね」


「時間?」


「この神界は現実とは時間の流れが違うのです。こっちでの1時間が向こうでの1秒くらいですね。そのせいで精神だけだと体に負担がかかってしまうのです」


 なるほど。さすが神界だね。


「じゃあ帰りますね。ありがとうございました、グランドリア様」


 そう言うと、グランドリア様は急に悲しそうな顔になった。なぜに?


「その…呼んではくれないのですか?…ぱ、パパと…」


 あ、そういえばそんなこと言ってたね…そんなことで悲しそうな顔をするなんて、ちょっと考えられないけど。


「うーん…じゃあグランパパ」


 なんとなくパパだけだと違うかなって思ったから、グランパパって呼んでみた。

 するととても嬉しそうな顔になった。


「ありがとうございます!何時でも来てもらっていいですからね!」


「は、はい!」


 そんなこんなで、私は神界を後にした。










「…ふぅ。3人にはなんて言おう…」


 マリーナが居なくなった後、グランドリアはそんなことを呟いた。3人とは他神のことである。危険というのは建前で、実の所はマリーナに近づけたくなかっただけだったり…パパと呼ばれるのは私だけだと、グランドリアはそう思っていた。だから他神に気づかれたくなかったのだ。










 …その後神界にはグランドリアの悲鳴が聞こえたとか聞こえなかったとか…













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