暗闇に囚われた君へ
暗い、暗い闇の中で。
君がヒトリ、小さくうずくまって泣いているような気がしたんだーー。
何時も明るくて、僕を笑顔にしてくれる君
そんな君の、ふとした瞬間に見せる顔が、
どうしても忘れられなかった
酷く哀しげで、置いていかれた小さな子供のような
見ている僕の方が、胸を締め付けられて泣きそうになる
それでも
この心地いい関係を壊したくなくて
君に手を伸ばす事を躊躇ってしまうんだ
……否、本当は、怖いんだ
ーー“もし君に拒絶されたら”
そう考えるだけで、身体が震える程に
そんな僕に、君は気づかない
……どうか、そのまま
情けなく震える僕の事など気にしないで
君は、君の事だけを考えていて
僕には君の“本当”を見つける器用さなんて
どう足掻いても持ってなくて
だから、どうか、お願いだから
少しずつでも良いから
僕に君の“本当”を見せてよ
ねぇ、お願いだから
(どうか、気づいて)
一人で抱え込まないで
(君が消えてしまいそうに見えるんだ)
今日の晩御飯とか、面白いテレビ番組とか
(嬉しい事悲しい事、好きな事嫌いな事)
何だって良いから
(君の思いを)
ほんの少しでも
(どうか、僕に)
君の思った事を、僕に話してよ
(君の支えに、なりたいんだ)
もし、君の“本当”が行方不明なら
一緒に探そうよ
ひとつずつ、丁寧に
一緒に見つけていこう
もし、君の“本当”が隠れているのなら
僕が迎えにいくよ
どんなに隠れていても
きっと僕が見つけてみせるから
もし、君が
君の“本当”を見せるのを躊躇うのなら
僕の“本当”を探して
僕の“本当”は、きっと何時だって
君に笑いかけているから
暗闇に囚われたお姫様
僕は格好良く助け出す王子様にはなれなくて
でも、君の元へと一歩一歩近づいていくから
どうか、君も…
暗闇に囚われたお姫様
白馬に乗れない僕だけど
君の王子様になりたいんだ
そんな妄想夢物語
それでも君に近づきたいんだ
君に笑いかける僕は“本当”
けれどその足は震えてて
君に格好つけたくて
足の震えを隠す僕は“本当”?
答えは全て“本当”
君の前では格好つけたいんだ
けれど何時かは君も気づくだろう
臆病で、何もできない僕に
それでも
君には僕を見て欲しいんだ
格好良くなくたっていい
ただ、ありのままの“本当”の僕を
だから、君も
少しずつでいいから
君の“本当”を見せてよ
僕は、君の“本当”を知りたいんだ
暗闇に囚われた君へ
僕が、君を救い出す光となれますように……