木枯らしとお星さま
今年の秋は、ようやく涼しくなったかと思うと、すぐに冷え込むようになりました。
秋、木々たちはみんな葉っぱのお洋服を自慢します。緑から赤に、茶色に、黄色にかわるお洋服の美しさを、それぞれ胸に誇ります。
「どう、素敵でしょう?」
「今年のスカートは、良い色だね」
そこへ、びゅうびゅうと口笛を吹きながら、木枯らしがやってきました。
はだかんぼにされたくない木々たちは、木枯らしに文句を言います。
「はやすぎるよ!」
「そんなこと言われてもなあ」
きらわれものの木枯らしは、しゅんとしました。凪ながら、歩いて行きました。すると、
「おーい!」
公園の木々たちが、木枯らしに声をかけます。
「はやく、こっちにおいでよ!」
「なんだって、どうして?」
「ぼくたち、きみを待ってたよ!」
公園の木々たちは、あたたかく木枯らしを出迎えます。木枯らしは嬉しくて、めいっぱい息を吸い込むと、びゅうううっと木々たちの間を駆け抜けました。
連日がんばって、ひと仕事を終えた木枯らしに、背えたかのっぽの木は言いました。
「きみに招待状をあげる。冬の、いちばんにぎやかな夜にまたおいで。お星さまを触らせてあげる」
「お星さまに手が届くの? すごいなあ!」
やがて、はだかんぼになった公園の木々たちは、まあるい飾りでお洒落をしています。
日が沈むと、まあるい飾りに光が灯って。木々たちは、ぴかぴかとかがやき、きらめきはじめました。
ひときわ賑やかな夜、木枯らしはもらった招待状を持って公園に行きました。
「わあ、みんな、綺麗だなあ!」
ぴかぴか、きらきら、お洒落した木々たち。
公園では楽しそうな人々が、思い思いに木々を見上げています。
背えたかのっぽの木のてっぺんには、きらきら輝くお星さまがありました。
「きみに届くかい?」
「もちろん!」
木枯らしはびゅうっと公園を駆け抜けると、大喜びで、お星さまに触りました。
メリークリスマス!




