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つくも神のいる日々  作者: 月喰エイム
プロローグ
1/17

一話 遭遇

「うっわ、埃だらけ…」

祖父に呼び出され、蔵の掃除を任されたが予想以上にひどい。

雑に積み上げられた段ボールはいつ倒れるかもわからない状態になっている。

「一つ、好きなものを持って行ってもいいと言われても…」

つられるんじゃなかった。

しばらく掃除をしていると、綺麗な箱があった。

「なにこれ…?」

この箱の『中身』に呼ばれたように感じる。

導かれるように箱の蓋に手をかけ、開けようとする。

蓋は思ったよりも軽く、簡単に開いた。

「万年筆…?」

艶のある木製の軸に高級感のある金色のペン先。

綺麗な万年筆だった。

「おーい、段ボールは蔵の外に出してくれ。」

「あ、了かーい!」

しばらく見惚れていたが祖父の声で正気に戻る。

「働かないと…」

まず終えないともらえるものももらえない。

掃除をしている間、万年筆が頭から離れなかった。


〜数時間後〜


「これが欲しいのか?」

「はい。」

太陽が沈み始める頃、ようやく掃除が終わり、万年筆を欲しいと伝えると、祖父は渋った。

「だが、なあ…」

「約束が違うじゃないですか。一つ、何でも好きなものを持っていっていいって言いましたよね?」

そう、問い詰める。

「…なぜ、これが欲しい?」

「なんかいいなあって思って。」

「…間違っても高く売れそうだからなどという理由じゃないな?」

「失礼な!そんなわけないですよ!」

無駄な贅沢でもしない限り十分な生活費はもらっている。

「じゃあ、持っていくといい。」

「ありがとうございます!」

百貨店を経由してから行こうと考えながら席を立つ。

「何かあったら呼んでください。」

「ああ、何かあったら呼ぶ。」

そう言って玄関を出ると、夕暮れが道を照らしていた。

高校生、筆谷格(ふでたにかく)。彼がこれから起きることを知ることなどできるわけがなかった。


見切り発車です。終わらせる気はあるんですけどいつになるんでしょう?

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