無益無能
いらっしゃいませ。
悪魔視点のお話?です…。
悪魔の台頭は人類の質を大きく低下させた。
欲望を抑制する悪魔の歪みは人類の単純な欲求をより強烈にした。
悪魔は人間に確かな知識と技術を与えた。
数世紀前の人類に悪魔は、日常生活での当然の苦労と当たり前の忍耐によって養われた精神構造に苦戦していた。
現代の人類の精神的衰退は紛うことなき事実である。
これは、苦労と忍耐の必要性が科学的進歩によって薄れたからである。そして、従来の苦労と忍耐を失った人間ほど現状に不満を持ち、悪魔はそれを助長させている。
努力や友情や道徳を効率の名の下に否定し、先祖が保ってきた精神的な支柱が失われれば、精神的弱者たる人間が量産されることは明らかなことだ。
魂の質が低下したのも精神が酷く脆くなったのも、悪魔の生存に有利であるからに他ならない。
技術的革新が必ず人類に有益であるという幻想を抱くのも悪魔の生存に有利であるからに他ならない。
経済を成長させるべきであるとする論調に賛同しているのにも関わらず繁殖を億劫に感じるのは、まさに無益無能な魂の持ち主の証であり、悪魔にとって神の手先とならず扱い易い理想の家畜である。
単純な欲求に従い、満たされることのない欲望に振り回されるだけの人生を悪魔に強制される。
結局、二度目の人生を与えて、今度こそ自由意志に従ったところで苦労を避けて一度目の人生とさほど変わらないだろう。
とある悪魔付きの俯瞰はとめどなく続く。
ーーー
神にとって、魂の欠陥は見過ごせる筈がなかった。
魂に干渉する神々にとって、程度の低い魂は汚物に等しい。
知性や知能を欲望で塗り潰し、知性も知能も認められない存在に落ちれば信仰心の欠如に神が苦しむ事になる。
理性の脆弱なうちは苦労を知り得ない事を人類は知っている。
赤子の頃から理性を発揮していては飢えて死んでしまう。
幼少期のうちに理性の重要性を無意識に知って、責任を負う頃には理性的ないわゆる人間となれる。
…筈だったのだが、いつのまにか理性を手放し、理性ある存在に頼って赤子の様に理性を忘れ、欲望を振り翳すだけの存在となり自らの存在を正当化している。
言葉を覚えた赤子。
社会的な摩擦を理不尽と形容し、不都合を理不尽と捉え、怠慢の正当化に理不尽を騙り、正論による糾弾を反抗多動性思考によって逃れようとする。
理性の弱さは人間関係のトラブルを促す。
他者への思い遣りや気遣いなどより己の自己表現を優先し、結果として他者と衝突して孤立してゆく。
これは、悪魔が望む嫌な世界だ。精神的に衰弱する存在は悪感情を募らせる。あとは枯れるまで搾られる家畜となる。
そういった魂は肉体の死によって魂が形を保たずに利用価値が失われる。
素質の形成に神は悩む。
ーーー
全知全能の神が、宇宙の意思を認識できないことを理解する。
お疲れ様です。
以下は作者の独り言。
(悪魔は悪魔ですから。
人間関係がうまくいかないのは、悪魔が関与している…んじゃないかなー。人間の自由意志とやらは何処にあるのかな。
え?自由意志に従った結果、人間関係が上手くいかない?それは自由意志を封じた方が幸福を得られるという事かな?
ん?不都合な現実を捻じ曲げて都合の良い人間関係を構築したいだって?!酷いわ…人間には自由意志があって、周りはアナタの都合を第一に動くなんてことないのよ…。みんながみんな自分を優先してる。…だからまぁ、相手を慮って関わり合うのが大事なんだけどね。自己表現を受け入れてくれる人とだけ関わり合っていたい?その我儘が未熟な精神からくる戯言だと気が付けばいいのにね。結局は自分の要求、自分の都合を譲歩出来ないから人間関係で苦しんでるんだよ。…と自己分析してみた。)




