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悪魔に勇む者

いらっしゃいませ。

とある天界で審議が開始された。

「悪魔に堕とされた世界…」

「左様。世界樹の影響か、悪魔の影響力がかつてないほどに増している」

「対策を開始する」

「放置は愚策とあらば尚更、我々の仕事でありましょう」

「しかし、反対派が皆無とは関心。興味深い意見も必要とは思うがこれ以上は時間の無駄か」

「対策の是非を問うべきでしょう」

「それはもう彼に一任している」

「その是非は既に成された」


以下省略。


ーーー


世界は悪魔が棲み、神の手先たる天使が侵略していた。

人は何故、欲望を満たす為に尽力するのか。

正義の本質を正しく言える人間がこの世に居るのだろうか。

神への信仰とは何の意味があり、信仰と言う果てしない荒野を信者は何故、彷徨うのか。

悪を憎む人は何故、悪に堕ちるのか。

人の心を満たす感情の九割が負の感情とそれに類するモノである。

 

悪魔は知っている。

 世の中の大半の人間は負の感情に抵抗しながら浅はかな日々を謳歌していると。神だ仏だと信仰する者達を金吐くナイフと利用する者が居ることを。

世界に夢を見せて居るのは神であると。目覚めの時は近い。

 

悪魔は知った。

 天使は無邪気に人を罰し、憎しみの連鎖を生み出していると。人類が神を求めた時には既に悪に染まっていた。

 天使は光を齎す対価として魂を無に帰す事で悪を滅しようとし、歪を嫌う天使は人々を救う気は更々無かった。


 悪魔は疑問に思っている。

人々に味方しているのは悪魔である。

それでいて何故、人々は悪魔を嫌うのか。

悪魔は対価として感情を喰らうが、望みを叶えている。

持つだけ不合理な感情を、人類は希望を抱くのか。

 天使が与えている偽りの力に縋って、悪魔の偽らない力をなぜ求めないのか。

 光は視野を奪う事実を本能で知りながら求めるのか。

 

人の第一声は産声。

悪魔の第一声は猜疑心の叫び。

天使の第一声は…。

人に人が声をかけるのは生きる為。

人に悪魔が声をかけるのは生きやすくする為。

人に天使が声をかけるのは困難を乗り越えさせる為。

 人が求めるのは結局は救われる結果であり、楽な道である。


 天使に惑わされ、悪魔の声は基本、届かない。

されど、1部の人間は天使の導く道を悪魔の囁いた方向へ歪めながら進んでいる。

 人は闇堕ちを禁忌として同情心を育てた。同情、憐れみ、共感、正義感など、様々な感情に働き掛ける事で他人を理解しようとした。

 

人と闇。


 悪魔の世界は実は単純である。無法地帯の様に見えてルールがある。それは、欲望に忠実である事だ。欲望に従って生活する。人々は他者を考えず、環境を考えず、理解を拒み、只、溢れ出す欲望を処理し続ける。抑える必要はない。

 見境が無く、他者を苦しめ、誰かの苦労を水の泡にする事になんの罪悪感はない。

 怒りに任せて人を殺しても悪魔の世界では許される。しかし、身勝手なルールは最低限守る精神性は持ち合わせている。

 悪魔の世界では天使の声は無意味な騒音となる。

 

 天使の世界では、それら欲望は許されない。黙認されたとて罪悪を感じ、劣等感や未熟さを感じる。

完璧を求めてそう在ろうとする孤高さを兼ねている人物こそ理想である。理解を他者に求める人間ほど正常さを損なう。一歩踏み出せば欲に塗れてしまう。だからこそ我慢して、下隠しにしてきた感情を理性に委ねるのである。


 天使は侵略者である。

 その天使が望む欲の無い生物など悪魔の世界には居ない。

 神の目的を達する為、天使は悪魔の天敵を世に放った。

 その名を「勇者」と云う。

 

お疲れ様でした。


※筆者のスペック相当の投稿頻度です。ご容赦ください。

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