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悪条件の先

いらっしゃいませ

天界から追放される事実。

数多の原則から外れる不可能を成し遂げた存在。

神々の常から測れない存在へと変異する。

悪魔に取り憑かれた神々の発生。

悪魔憑きの概念の誕生によって神々が1番にその被害を受ける。天界は悪魔に関する原則を改めることでその拡大を防ぐ。


追放された神々のうち、一つの神がその能力を悪魔に奪われる。それは必然、天界によって対処法が明確化され、天使に対してもその脆弱性が流布される。


転生を促す悪魔の誕生であり、これより無限の戦争の火種となるその能力は神々の預かり知らぬところで人間に使用される。


ーーー

転生した事がハッキリと分かる。

蠢く植物や、這い回る木の実を見れば嫌でも地球でない事がわかってしまう。

例えば、目の前にある特別甘い香りを放つ果実の周りには、蜘蛛の巣状の種子が何層にも重なっている。果実を食べに来た鳥や動物の体に絡み付いて剥がれ落ち、連作障害を避ける生存戦略をとっているのが想像できる。

仮に絡まらずとも、地面に落ちて種子はそのうち芽吹くだろう。


上を見てみれば、彩り豊かな葉が生い茂っている。

なにより、紅葉している。

その割に地面には葉が落ちていない。

元々緑色ではない葉なのか。或いは紅葉した後、一方的に枯れるまで葉から栄養を搾取しているのか。


土は非常に柔らかく、歩くたびに足が少しだけ沈み、足跡が残る。耕して雨が降った後の土の様だと言えば伝わるか。

土の中の虫が非常に活発なのか、或いはできたばかりの腐葉土なのか。


しかし、耳を澄ませても大した音は聞こえない。

鳥の囀りも、微かに遠くから聞こえるばかりで、カラスの様な或いは悲鳴まがいな鳴き声もない。虫の鳴く声も対して聞こえないし。余談だが、虫の鳴き声が夜に多く聞こえるのは、昼に活動する鳥達(天敵)に見つからないようにする為だったりする。カエルなども、鳥が近寄ると鳴くのを辞める。


異世界なら常に何かしらの音は流れてて欲しいとは思うが、実際はこんなものか。

異世界物の定番といえば魔物とかだろうか。

危険生物はむしろ、細菌や植物、昆虫や寄生虫等の静かで遅効性な死神達だろうか。即効死に追いやってくる蛇や動物、訳もわからず襲い来るヤバイやつ等、魔物以上に身近な危険生物を内包するのが森という環境だ。私の様な転生したと本気で信じている頭のおかしい人間も生態系の一つに組み込む程の包容力。やはり、森は素晴らしい。


実際問題、見知らぬ森で人工の音すらない、こんなところで1人にされたら不安と恐怖と自然の洗礼と、孤独と人生への後悔、色々な感情の起伏と出来事で5時間もあれば気が狂うだろう。


地球上のランダムな知らない田舎に放置されても、文明の利器を使わずに家に帰れる。と豪語できる猛者がどれほどいるだろうか。私は無理だ。もし仮にここが私の生きる時代の地球で、まさに田舎でも、自分のお家に帰れない。ここが母国の領土内だとしても。


現代人はとても無力なのだ。

山の地図の読み方が正確に分かる人間がいたら地図を持って今すぐに現れて教えて欲しい。

現実逃避に使われる時間分だけ、一心不乱に歩いてきたが元の場所に戻る手立てを失ってしまった事実も含めて、後悔の念に押しつぶされる。

世の中には触れるだけでもヤバい木や植物がある。

世の中には、近寄るだけでもヤバいキノコがある。

人によってはスギの花粉で死ぬ。

こんな場所でアレルギー反応が出たら確実に死ねる。

蚊に刺されるだけで殺される人類が未知の生物に対抗する手段を模索できるだろうか。否、自殺行為だ。


アレルギー反応と思って我慢しても、それが毒物やウイルスによるものなら高確率で死ぬ。コロナでの死者を思い出せば、未知の物質で満たされた空間ほど恐ろしい物はない。

どんな作用があるか。それもわからない。


自分の手を見て違和感を抱けないという危機的状況。

転移の可能性である。

これは、この世界に適した遺伝子や耐性がない事を意味する。

猫にチョコレートがダメだと言われる様に、地球人に現地人の料理がダメな場合もある。その逆も。

例えば、先祖が繰り返し検証した食べ物の捜索活動。例えば、命懸けの目に見える全ての物を総当たりした膨大な情報。先祖が偉大な理由は全て、地球の技術と料理が証明している。


これを、例え話で済ませずに自分の体で試すしか生きる法はない。という状況が、転移の問題点である。


え?知識がないから転生体でも同じことをする必要があるって?その通りですね。

「主人公だったらもっと色々…」

体感時間で三十分。5時間と見栄を張った俺は長く生きながられただろうか。


ーーー


悪魔の存在は宇宙に保証されている。


お疲れ様でした。

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