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最悪ノ出現は新世界へ

いらっしゃい

「例の新世界に何を求めるかを議論したい」

調和の神が議題を上げる。


「なぁ、このままいくとどうなるんだ?」

「世界が無駄になります」

「あ、あのさっさと昇格させたいと思います!」

「危惧する事はないと思うが」

「やはり我々を信仰してもらいたい」

「大自然に畏怖させるべき」

「地震と火山で文明を奪うが良い」

「我々に人類の安定を故意に奪う気はないぞ」

「破滅の神よその案は私が許せない」

「火山の噴火は至って自然」

「自然に頼るのが、1番か」

「なんだ答えでたんだな?」

「そもそもこの議題は我々が世界に手を出せない前提が覆る事がなければ意味を成さん」

「え?」

「あの世界は実験台、言わば弄り放題の世界」


「では、転生の神に伝令をお伝えします」

「なんだ」

「転生者志願者、6名が上の議会により決定しました」

「分かった」

「調和の神、ちと外す」

八人の席の1つが静寂を帯びる。


「邪神を呼ぶか?」

「反対」「賛成」「反対」「反対」「賛成」「賛成」「ん」

「半数以上が賛成の為、暫くお待ちください」

形式的に調和の神が頭を下げるとこの会議から姿を消す。


「それにしてもよ」

そこで言葉を切って考え出したのは孤立の神。

「嫌だなぁ」

「なんで賛成したの」

「奴の力だな」

「違うだろ…」

「あの、仲間はずれは良くないと思います!」

「ん」

「発言しないと思ったら慈愛の神にじゃれてんじゃねぇよ」

「えー」

「まったく…」

敵意、それ以上の不快感が会議室に充満する。

「邪神…」

「お待たせしました」

調和の神の出現によって不快感が紛れる。

「邪神は、どうしたいですか」

「俺に発言を求めるのかよ」

「まぁ、そうだなぁ、人間の生贄を要求する」

「それも1つの手ですよね!」

「生贄を出されても信仰がなきゃはた迷惑な話だけどな」

「そこはほら、転生者の相手してるの俺だし?ご褒美ってやつをな」

「てめぇの発言にはイラつくが、まぁ神への信仰と言う点で言えば悪くはねぇ」

「賛成する」

「いいや、反対だ」

「大地が腐るのは見過ごせない」

「そのうち浄化されるだろ」

「魔力の急激な発展が原因で大地に魔力が帰ってない」

「ん、だから邪神の出現は魔力が勿体ない」

「魔力かぁ」

「だから俺がいるのか」

「ん」

「孤立の神が贄に加護を授ける…確かにそれなら安心だけどよ」

「俺はなんでもいいぜ、生贄さえ有ればな」

「運命の神は…」

「その相手を選ぶ、ですか」

「調和の神の思惑通りに事が運んでやがるな」

「自然の話がきっかけになるのかな」

「そうだと思います!」

「別にいい」

発言数が減っていき、話題が尽きた事を調和の神は見計らう。

「今回は有意義な時間を過ごせました」

調和の神を尻目に邪神が消えると続いて破滅の神が消える。


「会議とは名ばかりですね」

「然り」

「協力要請すらマトモに受諾しないからこう遠回りした方法が使われるんです」

「創造主のご意志で有るならば、文句は言うまい」

「破滅の神との会話はストレスが無い」

「ふむ」

「素直に喜ばれては?」

「では、いや遠慮しておこう」

「私はもう行きますね」


会議室は白紙となる。


ありがとうございました。

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