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生存の諦め

いらっしゃい

「何も書かれてはいないその本にどれ程の価値がある?」

「…この本には全てを記載する事が可能です」

「原初の地について分かっていることは?」

「空間原初の始まりであり、創造主と創造神の亡骸を糧に悠久の時を刻み続けてきた空虚な……」

「そうだねーここは全てを受け付けずに全てを生み出した始まりを司る何か…、実は此処が空間なのかすら分からないんだよ」


「…まさか、貴方ですら理解に及ばぬ事が有るとは」

「いや、理解はしてるんだが、それを伝える為の概念が生まれないんだ、全てを受け付けない場所だからね」

「…そうですか」

「まぁいいか、退屈しのぎに教えてあげるよ」


ーーー

「うーん、やっぱり邪神は異質だよ」

「……なんだ、みんな寝て、あ!ねぇねぇ!君も今来たところ?」

「うん、それで、この場所に名前はつけた?」

「それが、みんな寝てて分からないから名前考えよう」

「…あれは?宇宙の特異点」

「あれ?前にもつけた気がするな」

「じぁ、あれ、新世界」

「それは、これからできるから却下」

「あ、」

「まーぜーて」

「いいよー」

「で、なんて名前にしたの?」

「まだきめてないんだー」

「そっかー」

「僕らの休息!」

「いいね!」

「意味はー…僕らだけに与えられた自由時間だから!」

「僕らの休息に入り込んだら邪神みたいに力を操られるか取り込まれて代償にされるかしかないもんね」

「僕らの神権ってこんな場所じゃないと無能だよね」

「うん、僕はそろそろ眠るよ」

「そうしよう」

「そうだね」


ーーー

「もうこの天界が最後か」

「7つの下界と1つの天界…創造主が帰る地すら守れないとはな」

「さて、私たちも下天の準備をしましょうか」

「原初への道すら奈落に鎖されてもう随分立つな」

「天界もない空間へ逃げた神々への処罰などもう無意味だな」

「時期呑み込まれる」

「劣の神もまた死したか」

「全ての元凶のことか?」

「そんなことより派遣は終わったか?」

「はい、7つの内、6つの下天に神々を無事に送り届けましたが、うち2つの下天へ降りた神々は力を使い果たし、活動までには長い年月が必要になることでしょう」

「…最後の1つは?」

「飲み込まれました」

「実験は?」

「……失敗です、他に条件があったのだと思います」

「やはり、奈落に落ちてなお復活した土地神についてもっと注目すべきだった」

「不死の神が死んだ事に気を取られ過ぎたな」

「神殺しの不可能な神が死んだのだ、それに気を取られて当たり前だ」

「盲目の神の癒し方もついでに研究すべきでしたね」

「全知全能の神もまた無力だったと言うことだ」

「……あるいは原初の地で生き長らえているかも知れませんね」

「であれば、有難いことだ」


ーーー

「天使すら、負荷に耐え切れずに死滅したのだ、これ以上は進めん!」

「何故…何も無い……」

「宇宙の端か?最高神が下隠しにして来た真実……」

「これでは、これでは、逃げ道が…!」

「奈落に宇宙が呑まれたら、俺たちは…死を待つだけなのか」

「…別次元ならどうかしら」

「……我々は生物なのか」

「いえ、概念の筈よ」

「ならば何故、今此処にいる」

「死を逃れる為」

「何故下天した天界がある」

「変わり果てようと創造主の帰る地を残す為」

「……俺たちは神失格だな」

「…いえ、私たちは生存の神」

「次元移動は危険だ」

「赴くとしましょう」

天使を贄に次元移動を果たした神々が目にしたのは奈落に呑まれようとしている天界と、それを食い止めようと足掻く神々の姿だった。

「なっ……!」

「……」

全てを諦めた生存の神は奈落へと飛び込んだ。

お疲れ様でした

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