異世界召還(過去記録編)
フリッグさんの呼びかけでテラさんにより戦国時代の地球から召還された人(女性)は二人居た…しかも双子。
一人目は[天宮神影]
(アマミヤミカゲ)
二人目は[天宮紫艶]
(アマミヤシエン)
ミカゲとシエンは長尾家(平氏)の末裔であった。
[注釈]
勘違いされる方が多いかもしれないが、平家物語は平氏全体の物語ではなく、清盛を中心として朝廷に仕えた伊勢平氏の物語で、違う場所で遣えていた平氏の長尾家とは別の存在です。
(本編)
双子の母親は長尾綾、綾の父親は長尾為景、綾は長尾景虎(後の上杉謙信)の異母姉にあたる。
戦国の世では男児は後継に望まれる事が多く、また女児は政略結婚や人質として扱われる事が多かった。
綾はそんな浮き世から離れる為、仙洞院や仙桃院と名乗り、天宮の保護下に一時期匿われる。
この時の事は歴史的に語られる事等は無い、何故なら綾自身が女性で有った事と天宮家は決して表舞台に出てはいけない、陰の宮家だった為……。
天宮家は古来より稲荷を奉り、安倍晴明も天宮の系譜に入る。
綾は天宮家で双子の娘を産み、双子を天宮の家系(戸籍)に入れる。
月日は過ぎ双子が成人(15歳)になる頃。
ミカゲは謙信の加護、軍神(輝)を引き継ぎ、シエンは謙信の影(景)を引き継いだ。
密かに育て上げられた双子だったが人の口には戸は立てられず、天宮家で遣えていた小姓から織田家に存在が漏れてしまい人質として織田家に連れて行かれる事となる。
天宮から織田家に向かう山中でテラさんが 濃霧を発生させ、フリッグさんの管理しているエモルカに異世界召還させる事となる。