エモルカの過去
神聖教会………。
この世界、エモルカで人々が厚く信仰しているバルドル様を崇める為の場所、そこで私は奉られた。
教会に来てしばらくの間は街の人達が私自身から出る光をバルドル様から戴ける唯一の奇跡と思って祈りに来ていた。
神聖教会は過去の記録が保管されており、人々に語り継がれていた。
この星は過去幾度も外敵……、いや星外から来た生命体や機械物に侵略されそうになり、フリッグさんが対応していた。
しかし、過去にフリッグさんが干渉し過ぎて文明が進まなくなり、このエモルカの生態系に変化が見られ無くなっていった。
生態系に変化が見られないことが必ずしも良い事には繋がらない……進歩がないのだ。
人間以外の動物達の中に過去、神から見放された存在が…。
その者……いや怪物は星外から来た者達の闇が生み出した存在だった。
やがてその怪物は意思を持ち自然界に住む動物達に寄生し、幾度も人々に牙を剥き続けていた。
人々の中には怪物を討ち倒せる者達もいたが、ほとんどの人々は怪物を恐れ、蹂躙される事が多かった。
困った人々は神であるバルドル様に祈り、助けを求める。
しかし元々はエモルカで産まれた動物達の為、フリッグさんが対抗しうるもなかなか上手くいかず、仕方なくこの地にテラさんの管理する地球から人が召喚される事となる。