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チート能力は親の金でした  作者: ぴっぴ
第1章 学園入学編
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冒険者と屋台

 その日の学校から帰る馬車の中で俺はメイドに怒られていた。俺が顔を腫らして青あざだらけだったからだ。


「何してるんですか!坊ちゃん、喧嘩したんですか!」


「おう!勝ったぞ」


「坊ちゃんは弱いんですから喧嘩してはいけません。金を恵んでやれば良いんです!」


「それは違うぞ、腹黒ちゃん。そんな事をしたら相手がドンドン増長して後で酷い目に会うんだぞ。喧嘩をしないコツは相手を完膚なきまでに叩き潰す事だ」


「誰が腹黒ですか!私はマリーって名前です」


 ふ~やれやれ、女のヒステリーには敵わないぜ。理論が通用しないからな、そもそも喧嘩を売ってくる阿呆に理屈が通用する訳ないじゃないか、漢は拳で語るもんだぜ。


「負けたらどうするんですか!怪我しますよ」


「負けたら・・・闇討ちだな。勝つまで何度でもやる!死なない限り負けじゃない」


「・・・・・・ふ~、嫌なクソ野郎ですね」


「ハハハ、不屈の闘志と言ってもらいたいな」


 腹黒メイドに愛想をつかされた俺は日課の運動だ、体が痛いがこれはチャンスなのだ、痛みに耐える練習だ。痛みなどは無視だ、俺のスルー能力はこんな所こそ使いどころなのだ。人間って結構頑丈に出来ているのだ、ここが限界って思ってる所は限界じゃ無い、更に上が有るのだ。何度も死にかけた俺が言うのだから間違いない。肉体の限界は簡単だ、体が動かなくなるからな、心の方はかなり難しい。精神が壊れると自覚が無くなるから危険だ、こっちは本当に死ぬかも知れないので鍛えるのは辞めておこうと思う、ブラック企業で仲間が結構死んでいったから良く知っているのだ。


 トレーニングと呼べるほどの物でも無いが30分程運動した俺は風呂に入って夕飯だ。普通の人間は風呂に毎日入る事は無いらしいが、俺の実家は金持ちなのでこの屋敷にも風呂が有って毎日入っていた。勿論使用人達も俺が入った後に入ってるのだそうだ、これは結構な約得らしい。


「さて、第2回節約会議を開きます。ご自由に意見を述べて下さい。意見の順番は年齢順で行きます、最初は執事のセバスさんからお願いします」


 意見を待っていても誰も何も言わないことは分かって居るので順番を指定する、こうすれば意見が言いやすくなるのだ。俺は超絶武闘派の元兵士だが、教員なんて似合わない事をして食っていた事だって有るのだ。


「すいません、私は冒険者で稼ぐ位しか思いつきません」


「冒険者って何?」


 執事のセバスは元はB級冒険者だったそうだ。冒険者ギルドで登録して色々なクエストを受けて金を稼ぐのだそうだ。30年頑張ってB級冒険者までなったが、危険な割には金にならないし年を取って身体機能が下がると余計に危険なので執事になったのだそうだ。


「薬草採取とか、魔物討伐とかするアレの事かな?」


「そうです、薬草採取は金に成らないし、魔物の討伐は危険です。金は装備に消えていくので何時まで経っても貧乏なままです」


「マジか!」


「マジです、冒険者はクソです!」


 執事のセバスは心底嫌な顔をしながら俺に言った。討伐すると剣や装備が駄目になるので討伐の度に整備したり買い替えたりしないといけないのだそうだ。オークの討伐で30匹程倒しても武器の整備代と食費なんかを入れると赤字になるそうだ。ドラゴンを倒したりすると金に成るが、討伐隊の殆どは死んでしまうのでドラゴン討伐は人気がないらしい。


「そんじゃ、暇な時に小遣い稼ぎで薬草採取でもするか。皆で行けば少しは金になるだろう」


「まあ、馬車も有りますし4人で薬草採取すれば1万ゴールド位にはなるでしょうな」


 マジですか、日給2500ゴールドですか。馬車まで出したら馬の食費を引くと日給2000ゴールドですか。冒険者ってマジ底辺だったのか、成程クソだわ。嫌々、小銭を舐めてはいけない、俺達は毎月の給金と食事と住むところが保証されているのだ、稼いだ金は全て小遣いなのだからコツコツやらねばな。


「え~、調理師のバーグです。私は飯を作るしか脳がないので屋台で稼ぐ位しか思いつきませんです」


「待ってました!期待してたぞバーグ君!異世界と言えば屋台!屋台でハンバーガーを売って大儲けするのだ!これぞラノベの定番なのだ~!!!!」


 屋台キタ━(゜∀゜)━!これぞラノベの定番なのだ!お金がドンドン入って来てハンバーガーの美味しさに感動した魔物達も俺の配下になるのだ!しかも俺にはプロの調理師が付いている、これは勝てる勝負だ。


「よしよしバーグ君、君を屋台部門の部長に任命する!屋台の初期費用とハンバーガーの商品開発を頼むよ!儲かったら給料大幅アップだからね!」


 俺はニコニコ顔でバーグに話しかけたが、彼は申し訳なさそうに俺に言った。


「坊ちゃん、屋台なんて大して儲かりませんよ。手間が掛かる割には金に成りません。冒険者と似たようなものですよ。まあ危険が無い分マシですけど」


 まあそうだろうな、個人の食い物屋が儲かるって事は珍しいからな。評判が良くても普通に会社員していた方が楽で金に成るしな、でもまあコンビニ方式で安月給で従業員を雇えば少しは儲かるハズだ。ついでにチェーン店化して本部として利益を吸い上げてやるのだ~!俺は働かずに部下たちが金を稼げば良いのだ、ビバ資本主義!働いたら負けなのだ!


 その後メイドの腹黒ちゃんは意見が無かったので、バーグの助手としてハンバーガーの試作を手伝わせる事にした。いよいよ俺の計画は動き出したのだ。



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