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チート能力は親の金でした  作者: ぴっぴ
第3章 ゴールド無双編
43/44

反転

 両軍の激突から何日経ったのだろう、最近寝てないので良く分からなくなって来た。相変わらず少人数での追撃が行われている状態だ。既に王国の中まで入ってきているのに共和軍は諦めなかった様だ、物凄くしつこい連中にうんざりだ。敵の追撃は有るが少人数なので何とか撃退出来ている感じだった、2人の嫁の頑張り次第で俺達の運命は決まりそうだ、嫁2人は避難民からは魔王と女神として敬われていた。


「そろそろ限界が近いな、隊長。護衛の兵士も減ったしな」


「そうですな、でも此処は王都の領地ですから、王都の連中に捕まっても捕虜として大事にされるハズですので心配はご無用ですぞ」


 俺達と避難民は逃走に疲れていた、そろそろ嫁2人の限界も近いようだ。金髪美人で身だしなみに気を使うマミ先輩も髪はグシャグシャで薄汚れてしまった、腹ペコは不思議な事に何時もと変わらない、鎧と剣がボロボロになっているだけで外見からは疲れている様には見えなかったが、口数が減っているので相当な疲れが溜まっているのは間違いなかった。


「半分位は来たんだがな、ここまでかも知れんな」


「追撃が無ければノンビリ食料集めをしてグラハム王国まで行けるんですけどね~」


「だよな」


「腹ペコと先輩は早く休んで下さい、なにせ2人が頼りですからね」


「うむ、済まんが休ませて貰う」

「そうね、お休みなさい」


 2人には一番上等な食料を食べて貰い、早めに休んで貰う。王都の近くまで来ているので後少し頑張れば追撃が無くなるハズなのだ。後少しの頑張りなのだ。


「おはよう!腹ペコ・マミさん。今日も一日生き延びよう!」


「相変わらず騒々しいなゴールド、もう少し深刻な顔をしておけ」

「でもまあ、空元気が出るだけ大物ですわね」


「ハハハ、追い込まれると生きてるって感じがするよな。俺は笑いながら死んでやるのだ」


「うむ、私も沢山殺したから満足だ。だが生まれ変わったら私を殺した奴を殺してやる」

「私は死ぬときは、相手を呪いますわ。7代祟ってやりますの」


「ハハハハ~、その調子で頑張れ!俺の嫁たちよ」


 朝起きてからの俺達夫婦の会話に周りはドン引きしている。最後まであがいて死んでやるのだ、まあ今まで好き勝手生きてきたので未練も無かったしな。もう俺達の中では死ぬのは決定事項みたいなものだった。


「敵発見!王都側から大群です!」


「うへ~、終わったな」


「どうする?全員バラバラになって逃げるか」

「気球で逃げると良いですわ」


「取り敢えず朝飯を食おう、最後の飯位ゆっくり食おうぜ」


「・・・・・・全くお前と来たら、仕方ない最後まで付き合おう」

「仕方有りませんわね」


 王都側から来たなら大して危険は無いのだm俺達は重要人物だからいきなり殺される様な事はない、精々人質として拘束される位だ、そして大金と交換されるのが一般的だった。今はパパスが王都と張り合っているから停戦の為に使われる可能性が高かった。


「で?どうします」


「降伏する、王都の連中なら避難民に酷い事はしないからな。まあ俺達は捕虜になる訳だが、飯くらいは出るだろうから平気だ」


「大丈夫ですか?坊ちゃん」


「これでも王都の学園で友達が増えたんだ、多分殺される事は無いと思うぞ」


「ダメじゃ無いかな、上級貴族の連中にかなり恨まれるてるからな」

「毒殺とか有りそうですわね」


 そう言えば俺は上級貴族や王族相手に結構やらかしていたのに今更ながら気がついた、まあ今更なので気にしない事にする。それに俺が殺られてもパパスが敵を討ってくれるだろうからまあ良いだろう、嫁も2人も貰ったし良い人生だったと言えるハズだしな。


「敵軍が近づいて来ています!そろそろ其方からも見えるはずです」


「良いのかゴールド、ノンビリお茶なんか飲んでいても?」


「貴族のたしなみって奴だ、最後くらいカッコつけても良いだろう?」


「付き合うぞゴールド」

「私も付き合いますわ」


 敵が近づくのを夫婦3人でノンビリお茶を飲んで待っている。周りの人間も諦めムードだ、まあ抵抗しない方が被害が少なくて良いだろう。


「坊ちゃん、何だか金ピカですが・・・・・・」


「金ピカの大群だね~、何か空には気球も沢山いる様に見えるぜ」


「奇遇だな、私にはパパスの軍隊に見えるぞ」

「私も見慣れた軍隊みたいに見えますわ」


 それは見慣れた軍隊だった、趣味の悪い金ピカの鎧を着たグラハム重騎士団。地龍に引かれた移動要塞、そして空には俺の開発した魔導飛行船。どう見てもパパスの軍隊だ。


「息子よ、久しいな。息災で有ったか?」

「まあ大変、子分30万人位増えてるわね。凄いわ流石に私の息子だけの事は有るわね!」


「一応生きてるよ、ボロボロだけどね」


「誰だウチの息子をボロボロにした奴は!」

「ぶち殺してあげるわ!」


「え~と、今共和国の連中に追われているんだ」


「全軍進撃!グラハム帝国の力を見せる時がやって来たぞ~!!!!!」

「遠慮は要らないわ、皆殺しにしてあげなさい!」


「「「「「「ウオ~!!!!!!」」」」」


 そしてグラハム王国の強兵20万人による共和国への進軍が開始された。何故か皆やる気満々なのだ、王国に勝ったせいで皆やる気に満ち溢れていた。


「パパ、帝国って何かな?」


「フフフフ、王国が勝手に潰れたのだ。何もしないうちに崩壊してグラハム王国の下についたので今はグラハム帝国と名乗っているのだ」


「ふふふ、帝国の方が何だか立派そうだから名乗って見たのよ」


「へ~、成程強そうだな」


 王都は1週間前に完全降伏したのだそうだ。俺達スマイル領が独立した王国だと勘違いしたらしい、まあどっちにしろ王族の求心力と国力が低下していたので降伏する時期を探していたのだろう。そして国境線でにらみ合っていたグラハム領の軍隊20万人は戦う事もなくあっさり王国を手に入れた、手に入れたのは良いのだが戦う気だったのに戦えなかったストレスがかなり有る様で共和国に進出して来たらしい。

 グラハム王国は長期戦を想定していたので、備蓄の食料や武器もドッサリ余っている状態だった。そして逃げてきた俺達はグラハム帝国軍20万人に守られてスマイル領に又々方向転換だった。


「スマイル領軍、転進せよ!再び故郷へ帰るのだ!」


「逆転したなゴールド!」

「正義は勝つのですわ!」


「ワハハハハ~!アイ シャル リターン なのだ!このゴールド、最後には笑う男だ!」 





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