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チート能力は親の金でした  作者: ぴっぴ
第3章 ゴールド無双編
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更に転進せよ!

 スマイル領の要塞都市に無事に着いた俺達は全住民を引き連れて移動する。折角造った要塞都市だがあっさり諦める事にする、損切りって奴だ。これを出来ない人間は結果的に大損するのだ。


「やっほう、スマイルちゃん。準備は出来てるかい?」


「はい、スマイル領の住民は移動準備完了いたしました」


 共和国軍に追い掛けられながらもスマイル領の要塞都市に着いた俺達は、休む暇も惜しんで移動中である。要塞都市に立て籠って共和国軍と戦うと言う連中も居たのだが、20万人に囲まれて勝てる訳も無いし、そもそも食料や武器の備蓄が無いので却下した。


「でもこんなに沢山の人達を受け入れて貰えるのでしょうか?」


「大丈夫、俺の領地だけでも絶賛移民歓迎中だから。ゴールド領だけでも10万人は欲しい所だな。パパが国を作ったから国民は幾らでも欲しいんだよ」


「でもいきなり30万人の移民は大変なのでは有りませんか?」


「食物も仕事も沢山あるのがグラハム王国の特徴だからヘ~キ、ヘ~キ」


 現在、スマイル領領民30万人を引き連れて絶賛逃走中。30万人は不安な顔をしている、付き従う軍隊3万人も怯えている。怯えて居ないのは俺ぐらいなもんだな、後ろから20万人の敵に追いかけられてるから当然と言えば当然だな。そして脳筋の嫁は逃げるのに不満な様だ、もう一人の嫁は折角造った要塞都市を放棄するのに未練が有る様な感じだった。


「どうした腹ペコ、不満か?」


「うむ、目の前の敵から逃げるのは嫌だな」


「逃げてる訳では無いぞ、勝てる時期を選んでおるのだ」


「上手いことを言って誤魔化す気だなゴールド」


 別に誤魔化してるつもりは無いのだが、強すぎる嫁は何でもかんでも正面から勝たないと気が済まない様だった。俺は普通の人間なので、負けそうなら逃げる。そしてそれは当たり前なのだ、俺に自殺願望なんか無いからな。勝てないなら勝てる様にして戦って勝てば良いのだな、人生って最後に笑った奴の勝ちなのだと思ってるのだ。一度や二度の負け等どうでも良い、最後に勝つって言うのが俺の主義だ、笑いながら死んでやるのだ。


「マミ先輩も不満みたいですね」


「要塞都市が勿体ないわね、折角苦労して造ったのにね」


「別にどうでも良いですけどね、又造れば良いだけですし。それに充分儲かってます」


「どこが儲かってるのよ、大損じゃない」


「いやいや、周りを見てください。共和国の住民を30万人も分捕ったんですよ、大儲けですよね」


 マミ先輩も驚いた顔をしていた、城塞都市や使った金の事ばかり考えていて、今まで住民の事は考えて無かった様だ。先輩も元々貴族なので領民と言うのは領地に勝手に生えてくる雑草か何かと間違えていた様だ、勿論俺は土地や金よりも人の方が価値が有る事を知っていた。30万の人達が頑張れば30年もすれば100万人位に増えてグラハム王国を豊かにしてくれるのだ。


「そうね、長い目で見れば確かにそうだわね」


「成程、ゴールドは私より遥未来を見ていたのか。結構賢かったのだな!」


「何故か俺って馬鹿と思われてるんだよな、それ程馬鹿じゃ無いと思うんだがな~」


「で?今は何処に向かっているんだ」


「新型要塞だ、あそこの物資を分捕ろうぜ!」


 俺達の軍隊は敵の数を確認して直ぐに逃げ出したので、2日位相手を引き離しているのだ。相手の追撃として騎兵を送ってきたが数が少なかったので気球からの魔法攻撃で撃退した。これによって少人数の追撃は無駄な事を悟った共和国軍が固まって追いかけて来ている状態なのだ。

 相手にしてみれば決戦の準備をして待ち構えていた所に敵が来て、これから決戦かと思ったら急に敵が居なくなって驚いて追撃を始めた感じだった、つまり相手も十分な物資を持たないで追撃しているのだ。勿論こっちも物資が無いので何処かから補給しなくてはいけないのだが、ここら辺は人が住んでいないので補給する村や町はないのだ、それで手近に有る王都の要塞を襲うことにしたわけだ。


「新型要塞って簡単に落とせるのか?結構な規模の要塞と聞いたぞ」


「大丈夫だって、王国はパパンの国で手一杯だから要塞の補給なんかする余裕は無いって」


「補給どころか完成していないって噂ですわよ」


「まあどっちにしろ問題ないな、完成しても兵力1万程度の要塞だから簡単に降伏すると思うぞ。俺達って知らない人間から見たら30万人を超える大兵力に見えるからな。俺なら見えた瞬間に降伏する」


 30万人の避難民と敵軍団20万人を引き連れてゾロゾロと王都の新要塞へ向かう、避難民の足は遅いので徐々に距離を詰められて居るのでかなり心臓に悪い状態だ。避難民と敵軍との距離は1日分位しか無い、流石の俺も顔が引き攣りそうだった。


「しかし共和国の連中もシツコイな、いい加減諦めて帰れば良いのにな。どこまで追いかけてくるつもりだろうな」


「私なら死ぬまで追いかけるぞ」


「うへ~、迷惑な奴だな。追いかけるより自分の領地の整備でもしてるほうが建設的なんだがな~」


 王都の造った新要塞にゆるゆる近づいて行くと、中から守備隊が大慌てで逃げ出して行く。立派な要塞だがそれでも規模的には1万人程の兵士を駐屯させる程度の大きさだったので、俺達の姿を見た瞬間に逃げる選択をした様だ。なにせこちらは数だけは多いのだ、傍から見たら30万の共和国軍が攻めてきた様に見えるから逃げ出すのは当然だと思う。


「凄い勢いで逃げ出してますね坊ちゃん」


「そりゃあ逃げるだろうな、こっちは30万人以上居るからな。抵抗されたら横を通り抜けて共和国軍に任せようと思ってたんだけどな~、生贄が無くなってしまったな」


「なんだゴールド、この要塞を共和国軍になすりつけようとしてたのか。相変わらず自分で戦わない奴だな」


「居なくなったならしょうがない、野郎ども中身を全部分捕ってこい!時間は1時間だけだ、共和国軍が来る前にずらかるぞ!」


 俺のたてた計画が又失敗に終わった様だ、追いかけてくる共和国軍に要塞をぶつければ2日位時間が稼げると思っていたんだが駄目だった。王都の連中もやる気が無いようだ、仕方ない自分で時間を稼がなくてはならないな。物凄く危険な殿って奴をやらねばなるまいて。


「王都の連中は臆病だな、ちゃんと死ぬまで戦う根性を見せて貰いたかったぜ!」


「お前が言うな! って奴だと思うぞ」

「王都からの補給や命令が無くなって不安になってたんでしょうね」


 王都の造った要塞に残っていた物資を残らず分捕って避難民達に配った。食料は少ししかなかったが、武器が沢山残っていたので避難民に配ったら兵士が1万人増えた様だ、だが兵士の格好をした人間が増えただけで戦力的には武装した農民が3万人になっただけだった。プロの兵士は俺達2千人ってのは変わらなかった。


「やばいよな~、多分明後日位に追いつかれるよな。どうするかな~」


「何とか成りそうか?」

「時間稼ぎして避難民を逃がすしか有りませんわね」


「だよね~」


 避難民には子供や年寄りが大勢居るので移動速度が遅いのだ、共和国軍の方が早いので間違いなく追いつかれそうだった。時間が経てば共和国の連中は食料が無くなって諦めるかと思ったのだが何故か諦めないのだ。もしかして補給を受けながら追いかけているのだろうか?どちらにしろ自国が近いと補給には有利なのは間違いなかった。いざとなったら避難民はバラバラになって俺の国を目指してもらうしか無い様だ。


 そして2日後、とうとう恐れていた事態が起こった。


「気球から連絡です。共和国軍が速度を上げて近づいて来てます」


「共和国軍の人数を知らせてくれ」


「共和国軍ほぼ5万!」


「仕方無いな、迎撃用意」


 20万人で追いかける馬鹿らしさに気がついた様だ、共和国軍から足が早くて丈夫な人間を選んで来たのだろうな、仕方ないので戦う事にする。むしろ今まで気がつかなかった方にビックリだな。


「まあ今まで良く逃げれたよな、運が良かったよ」


「共和国だからリーダーが居ないせいだな。だれが追撃の指揮を取るかでもめてたんだろう、皆手柄が欲しいからな」

「追撃の兵士達も多分バラバラの指揮系統だと思いますわ、我々にもチャンスが有ると思います」


 こうして俺達の戦いが始まった、共和国軍5万対ゴールド移民軍3万の戦いだ。





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