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チート能力は親の金でした  作者: ぴっぴ
第2章 学園の支配者
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進級試験

 屋台をしたりテニスを広めたりしていたらいつの間にか進級試験の日が近づいて来た。勉強は毎日予習していたので楽勝だ、多分クラスでもトップクラスで学年でも上位だろう。戦闘訓練も真ん中位にいるので進級は間違いない。落第間違いないって言われていた1年前とは大違いだ。


「おっと!後期試験の問題を落としてしまったぜ!」


「・・・・・・」


 ドワーフ先生が俺の屋敷に訪ねてきて後期試験の問題を目の前に落とすのだ。どうやら俺にいい成績を取らせたい様だ。


「何やってるんだアンタ!不正じゃねーか!」


「いや~、個人的に良い成績を取ってもらいたいんだよな」


「なんでだよ!」


「面白そうだからだ!」


 前回田舎に帰った時に田舎に掲げられていたノボリや横断幕が面白かったらしい。クラスで2位でアレだから学年で1位になったら、もっと楽しめるかと思ったのだそうだ。


「迷惑だ!恥ずかしいじゃねーか」


「良いじゃねーか、み~んな楽しんでたぞ!お前さえ我慢すれば良いだけだ」


「インチキしなくても良い成績取ってやるよ!俺はテストは得意なんだよ」


「けっ!ノリの悪い奴だぜ、でもな絶対お前を学年で一番にしてやるからな!覚えとけよ!」


何なんだあのオッサンは、仮にも教員なんだから公平とか公正を保てよな。競争って奴でインチキすると面白くないだろ。俺が以前いた世界みたいにインチキが横行したら馬鹿ばかりがテレビで解説者をする事になっちゃうぞ。


「たのも~!」


「坊ちゃん、マーガレット様がお見えです」


「誰だよ?マーガレットって」


「何時もいらしてるお嬢さんですよ」


「????ああ、腹ペコの事か」


「貴様いい加減に私の名前を覚えろ!ドアホウが!」


「そんな事より何の様だ?」


「うむ、試験対策を聞きに来たのだ。戦闘試験は自信あるが学科試験が微妙なのだ」


 腹ペコが試験対策に来たので進級試験の予想問題とポイントを教えてやった。俺には過去問という強い味方が有るので試験対策は万全だ。試験ってやつは毎年同じような問題が出るのだ、理由は簡単そこが重要な所だからだ。試験を作る人間は重要な所を覚えて貰う為に試験を作っているので必然的にそうなるのだ、だから対策を練るのは非常に簡単だ。それに満点なんて狙う必要は無いのだ、そもそも満点取られる試験は生徒を評価出来なくなる欠陥品の試験問題なので、考慮する必要すらないのだ。


「ほらよ、ポイントをまとめておいたぞ。これを覚えとけば7割位取れるハズだ。これ以上は時間が掛かるから効率が悪いな」


「おお~、すまんなゴールド。何だかお前が賢く見えるぞ!」


「ハハハ、過去問さえあれば俺は無敵だ!試験勉強など最低限の時間で済ませて、大切な時間を他の事に使うが良い」


ハッキリ言って俺は学校の成績に興味は無かった、それよりも大事な事は俺の将来だ。学園の皆は良い成績を取って良い職に就くために頑張っている様だが、俺は将来の安定を目指しているので現在の商売の方が大事なのだ。田舎の金山が無くなっても安泰に暮らすために頑張っているのだからな。その点で言えば現在は極めて良好な状態だった、飲食店もスポーツ関連商品も上手くいっている。次はサッカーでも広めるか?でもな~あれは儲からないんだよな、大勢でやる割にはボール1個しか使わないからな。

 そして今でもダンジョンに潜ってオークを狩っている。運動と小遣い稼ぎの両方狙いだ、俺の小遣いは全てこれでまかなっていた。屋台や工房で儲けた金は全て将来の為の貯金に回しているのだ、俺の将来は着々と豊かになっているようだ。


「おい見たかゴールド!」


「何をだよ」


「私の成績だ!進級試験の実技部門で2位だぞ!凄いだろう!」


 進級試験も無事に終わり俺達は成績発表を見に来ていた。この学園は1位から最下位の300位まで順位が張り出されるのだ。と言っても実技部門と試験部門に分かれていた、将来国や貴族達の兵士を目指す実技部門と内政や商人を目指す学問の2つだ、会わせて総合成績になるのだが両方出来る天才って奴は中々居なかった。万が一両方できたら国や貴族達が先を争って雇う事だろう、なにせ一人分の給料で2人分の仕事が出来るのだからお買い得だ。雇われた者は悲惨だがな。


「俺の成績が無いのだが・・・・・・」


「本当だ、変だな?試験はちゃんと受けたのにな?」


 試験結果の張り紙を全部見たが俺の名前は無かった、簡単な試験だったので不合格なハズは無いのだが。


「ワハハハ~!ゴールド!おめでとう!」


「なんだよいきなり!」


 ドワーフ先生が俺の肩をバンバン叩きながら満面の笑顔で立って居た。この人が笑顔の時は何だか嫌な予感がする、絶対俺にとって迷惑な事が起きる様な気がする。


「それより先生、俺の成績が無いのだが?」


「有る!有る!あっち見てみな!」


 先生の指差した方向には立て看板が立って居た。成績発表の掲示板の隣に建っている立て看板だ、周りに花が飾られている派手な看板だ。看板にはデカデカと俺の名前が書いてあった。


【大賞 グラハム・ゴールド】


「何じゃこりゃ~!!成績じゃね~!」


「おもしれ~だろ!」


 ドワーフ先生や先生の仲間の教師が面白がって俺の試験の点数を150点とか200点にしたのだそうだ、100点満点なのに。それでダントツで一位になった俺を特別に褒賞する為に看板を造ったらしい。


「すげ~迷惑だ!何で大賞なんだよ、小説の応募でもあるまいし」


「良いじゃね~か、校長も面白がって300点とか加点してたぞ。学園長直々の看板だぞ」


 俺の目立たずに生きていこう計画は失敗しそうだ、これで学園中の生徒に目をつけられてしまった。俺はいそいそと馬車で屋敷に帰ってふて寝する事にした。人生思い通りには行かないもんだな。




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