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チート能力は親の金でした  作者: ぴっぴ
第2章 学園の支配者
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のぼりが立ってるんですけど・・・

 故郷に里帰りして驚いた。領地に入ったら金ピカの鎧を着た騎士100騎が出迎えに来たのだ。でもまあこれは良い、護衛のつもりなんだろうからな。しかし問題はその後だ。小さな町に入ろうとしたら、町人全員でお出迎えしているのだ、それに横断幕やノボリが立っているのだ!


「なんじゃ!こりゃあ~!!!」


「おいおい!ぼっちゃん!あれ見てみろよ!」


「うへ~!!腹イテ~!!!!」


 一緒の馬車に乗っていたハラペコや先生が腹を抱えて大笑いしていた。そりゃあそうだろよ、横断幕が変だからな!


 鼓笛隊が演奏して俺達を出迎える、何故か若いおねーさん達が花輪を俺達の頭の上に乗せている。ココはハワイなのか?そして問題は横断幕だ!


【故郷の誇りゴールド坊ちゃん!】

【祝!クラス2位!ゴールド坊ちゃん!】

【凄いぞ坊ちゃん!屋台開店おめでとう!】

【商売の天才!ゴールド坊ちゃん!】


 幾ら何でも恥ずかしいだろ!クラスで2位って何だよ、横断幕を作って称える程の事じゃねーだろうが。俺は鼻高々に色々自慢して回ってるパパスとママスの姿が浮かんだ。

 は~これだから田舎は・・・暇人が酒を飲んだり騒いだりする場所を求めて大騒ぎするのだ。母校が甲子園に出たら色々な所に横断幕が貼られる様なものだな。それにしてもよっぽど暇人が多いようだな俺の故郷って奴は。


「おいおい!手でも振ってやれよ!」

「そうだぞ!スマイルだ!スマイルはゼロゴールドだからな!」


 ドワーフ先生と腹ペコに大受しているが、俺は苦虫を噛み潰した様な顔をしていた。先輩は困ってるようだな、護衛の騎士はやり遂げたって顔をしていたのでムカついた。


「おお!偉大なる我が息子よ!よくぞ帰って着た」

「まあまあ、我が家の天才が帰ってきたのね。母さん嬉しいわ」


「ヒヒヒヒ・・・」


 なんと言うか、横断幕は俺の両親の差金だった様だ。俺は乾いた笑いしか出てこなかった、流石に恥ずかしかった。レジの若いねーちゃんにエロ本を差し出して反応を見るのが楽しみな俺がだ!いやいや、違った・・・只のジョークだ。色々と俺は混乱してる様だな。


 両親や護衛と共に領主の館に・・・・・・館だよな。ねずみの国のしんどるで城のコピーの様な城が目の前に鎮座している。偉く尖った外見だ、いったいあれは何を表しているのだろう?ファンタジーと言えばファンタジーなのだろうがねずみの国の城が俺の家なの?


「ウヒャー!かっこええ~!!」


「まあ、素敵ですわ」


 腹ペコやマミ先輩には受けている様だが俺的には何が良いのかサッパリだ。ドワーフ先生は興味深そうだな。王都にもこんな変な白や建物は無かったからな。俺にはこの城はデッカイ鉛筆が沢山立っているようにしか見えなかった。


 その日の夜は宴会だ。田舎の宴会らしく知らない人が一杯いて食べきれないほどの食物と飲み物が振舞われた。ドワーフの先生は俺のパパスと酒をジャンジャン呑んで盛り上がっていた。腹ペコは食い溜めをしながらママスと話していた。俺は先輩とチビチビ晩飯を食っていた、田舎の盛り上がりは慣れない人間や神経質な人間には難しい雰囲気なのだ。


「呑んでるか~!!!我が息子よ!」


「呑んでるぜ~!親父!ウエ~イ!」


 ひえ~辛い、こんなに呑んだり食ったりするのは拷問に近いぜ。飲みたくないし食いたくないのにいろいろな人達がやって来て俺に呑ませたり食わせたりするのだ。


 そして次の日は城のバルコニーから何故か餅まきだ、違った。パンを住民に投げるのだ、実際にはパンと小銭が入った袋を住民に投げているのだ。日本が昔やっていた餅撒きにそっくりだった、住民は子供が中心に喜んで拾っていた。そして人気が有るのがマミ先輩だ、金髪立てロールは田舎じゃ珍しいので一番人気だった。そして2番人気が俺だ、田舎初のエリート学校入学が評価されてるようだ。裏口入学だなんて誰にも言えない雰囲気だった。


 そして田舎の恐ろしさは宴会の後だなのだ。都会の人間には分からないこの辛さ。


「暇だな~、腹ペコ」


「本当にな、何もすることが無いな。店も無いしな、山と森しか無いな」


「ゴールド様はどうして暇を潰してたんですの?」


「さあ?暇だからフラフラしてたんじゃないですかね?」


 田舎の恐ろしさは時間が経たない事なのだ、何年経っても変化が無いのだ。精々近所の人間が年を取るくらいしか変化は無いのだ。つまり3日も居れば退屈するのだ。


「みんな何してるんだろう?」


「お前の父上と母上は領内の見回りに行ったぞ」


「ドワーフの先生は調査に行きましたわよ」


 最初は城の中を探検したり、城の周りを見回ったりしたが直ぐに飽きたのだ。ここにいても俺は何もする事が無いのだ、腹ペコや先輩も同じだった。


「それじゃあ、王都に帰るか?ここにいてもする事ないしな。屋台の手伝いでもした方がマシだ」


「そうだな、屋台が心配だ。先輩が居ないと売上が落ちそうだ」


「仕方ありませんね、私達が居ても役に立てませんもの」


 そういう訳で俺はパパスとママスに王都に帰って勉学に励むって事を伝えた。その日の晩はまた宴会だった。俺達は田舎に宴会に行ったようなものだった。で帰り際になって田舎恒例のお土産なのだが・・・。


「息子よ、これを持って帰るのじゃ。ママには内緒だぞ」


 パパスはママスに内緒で2億ゴールドくれた。そしてママスは・・・・・・。


「パパには内緒よ、これで本でも買ってね」


 ママスはパパスに内緒で教科書代として3億ゴールドくれた。教科書どころか図書館が買えそうな金額だった。


「父上、母上。俺頑張って勉強して領地を良くする方法を考えるよ」


「うむ、期待しておるぞ!我が息子よ」

「母さんも期待してるわ」


 こうして又俺は金を持たされて王都に帰る事になったのだ。だが田舎にいる間も遊んでばかりいたわけでは無い。領地の景気対策をパパスに教えておいたのだ。現在急ピッチで建設しているハズだ。


「景気対策って何をしてるんだ?」


「早い話、払った給料を回収する計画だ」


「払った給料を取り上げるのか!悪だな!」


「違うわ!鉱山で働いている人間を対象とした飲み屋や食物や、その他諸々の施設を造らせてるんだよ」


「領内でお金を回して景気を良くする計画ですわね!」


「その通り、ここは金が有っても使う所が無いからな。色んな店が出来たら楽しいだろ」


 金山は週休2日になったので皆暇を持て余して居るのだ。折角だから払った給料を使ってもらって景気を良くしてもらう事にした。そうすれば店の従業員で領内の人間に職が出来るし、領主として税金で儲かるしな。

 それと一番大事な事は領内の食料自給率だ。これが低いと他の領に弱みを見せる事になるので早いところ最低でも100%に持っていかなくては成らない。余った金を全て使って開拓事業に回す様にパパスに進言したのだ。金って言う奴は金でしかないのだ、腹が減っても食えないのだ。人間飯さえ食えれば後は何とかなるもんだ。


「へ~色々考えてるんだな」


「まあな」


 こうして俺達の田舎への帰還は終わった。後から思い出したがドワーフの先生は忘れて来てしまった、だがまあ大人だから飽きたら帰って来るだろう。

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