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喜びと悲しみ
数日後、廃妃が「純嬪(スン嬪)」として回宮する王命が下った。それに府院君と紅雲府夫人は憤慨したが、廃妃はどこか嬉しそうにしていた。
そして輿に乗って正装をした純嬪が正殿に着くと尚宮を初めとする内命婦たちが迎えた。輿から降りて視線を正面に向けると慶華が微笑んでいた。純嬪はそれに答えるように微笑んだ。
ゆっくりと慶華に向かって歩いていると尚宮の後ろに隠れながらこちらを見ている公主に気がついた。
「敬慧…」
純嬪は足を止めた。それに気がついた慶華は尚宮に命じて公主を純嬪のもとに連れていかせた。
「純嬪媽媽が私のお母様?」
あどけない表情で公主が聞いてきた。純嬪は腰を下ろして、公主の頬を優しく撫でた。溢れんばかりの涙がこぼれてきた。その様子を慶華の側でみていた慎嬪は小さく「ようございました」っと何度も呟いた。
「邪魔よ!どきなさい!」
そこに白衣の女が現れた。
幽閉されている趙氏である。




