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後宮の末路
「金尚宮、何事かしら?」
「大妃媽媽が淑儀媽媽を寺に送ると…!」
「何ですって?」
淑儀はハサミを落とした。そして金尚宮を見つめた。
「あの大人しい大妃が!?違うわ!大王大妃の差金だわ!」
淑儀は花瓶を手で払うと息を荒くして立ち上がった。そして叫んだ。
「信寧君を連れてきなさい!信寧君を!我が息子を!」
淑儀の叫び声は殿舎の外まで聞こえてきた。淑儀もまた、金尚宮同様に今の暮らしを失いたくなかったのである。失いたくないのは今までの暮らしもあるが、地位と王子の生母の地位もある。王子がいればいつ王母の地位が巡ってくるか分からないのだ。かれこれ、王母となった後宮は徳嬪金氏や四代前の嬪御である瑩嬪がいる。しかし、彼女らは権力を持たなかった。何故なら、早くに亡くなったからである。趙淑儀はまだ若い。だからこそ、野心で身を滾らせることができたのだ。




