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原案3 事故⇒異世界召喚①

久々の更新

・仮タイトル『聖櫃の契約者』


主人公 男 高校生 霊媒体質


幼いころから霊に憑りつかれ易いイタコもビックリの霊媒体質。しかし、何故か本人は霊が見えず、憑りつかれているはずなのに霊障も起きない。ただし自分には。周囲の人間には猛威を振るい、疫病神の様に見られている不運な男。テレビなどの取材も受けたがガチ過ぎてお蔵入り。霊能者ですら道を空ける程の(裏の)有名人となる。本人もこの体質には困り果てていて、国内外の高名な霊能者に相談している。だが、騙りは逃げ出し、本物は匙を投げる。だが、とある宗教における聖人は彼をこう評した。


「時代が時代なら彼は聖者か王となっていただろう。彼の不幸は生まれた時代を間違えた事だ」


彼はただの霊媒体質ではなく、神をその身に降ろせるほどの異能者。降霊術師の最高峰、古の巫女や神官と同じ才能を持っていたのだ。神の器を霊ごときがどうこうできるはずがない。だから本人には悪影響が出ない。だが、神無き今の時代ではその才能は宝の持ち腐れ。それどころか浮遊霊がポンポン入り込む厄介な体質でしかなかった。制御しようにもやり方が解らず、封印してもらおうとすれば儀式場が崩壊した。彼が十数年間にわたって溜め込んだ霊力は、生身の人間が外部から制御できるレベルを逸脱していたのだ。



・異世界召喚


相変わらず周囲に霊障をばら撒き迷惑がられる主人公。それでも迷惑程度で済んでいるのは主人公の器としての力なのだが、そんなことは誰も分からない。神代の時代なら荒ぶる神を自身を依代として封じる聖者であったのだが、現代では幽霊吸引装置でしかなかったのだ。


ある日、バスに乗って遠出をしていた主人公。天候は雨で場所は山道。突然発生した土砂崩れによってバスは谷底に転落してしまう。しかし、その時とある異世界で行われた召喚術がバスの乗客の一人を対象として発動する。その対象は主人公ではなかったのだが、主人公に蓄えられた霊力=魔力が召喚術に干渉、バスの乗員乗客全員を巻き込んでしまう。その後、崖下で発見されたバスには1人の人間も残されていなかった。


・次元の狭間


気が付くとバスの乗客は真っ暗な空間にいた。事故に遭ったはずなのに生きている事を喜ぶもの、異常な状況に混乱する者、むしろ期待を込めている者、様々だった。やがて人当たりの良い少年や硬派な雰囲気の青年を中心に落ち着きを取り戻した集団は、足元に見える淡い光の道に沿って移動する事になる。人数は20人、当然主人公もそこにいた。


延々と歩き続ける集団。目が慣れてくると、そこは真っ暗ではなく夜空のような輝きに満ちた空間であることに気付く。そして光の道から逸れる事も出来ず、進んだ先から道は消えて後ろには戻れなくなっていった。星のような輝きは1つの世界、道は召喚術によって作られた通路である事は誰も理解できなかった。


・出会い


状況に困惑しながらも歩き続けていた主人公。しかし、不意に呼ばれたような気がして立ち止まる。周囲を見渡すと道が分かれている事に気付く。だが、他の者達はそれに気付かず大きな道に向かう。不思議に思った主人公が細く歪な道に近づくと、突然道の先から凄まじい吸引力が発生し主人公を引きずり込んでしまう。遠ざかる集団はそれに気付かなかった。


目を覚ました主人公は自分が神殿のような場所にいる事に気付く。そして、その中央祭壇のような場所に鎖で拘束された巨大な竜が鎮座し主人公を見つめていた。パニクる主人公に竜は語りかけてくる。自分は主人公たちが向かっていた世界の神であり、時間と空間を支配する最高神の1柱だと。そんな存在が何故こんなところに拘束されているのか聞くと、好奇心のあまり現世に直接干渉し過ぎて他の神々から封印されたのだと答える竜神。神とは世界の法則そのものであり、過ぎた干渉は世界のバランスを崩す。しかし、最高神である彼を殺せば、それはそれで世界のバランスを崩す。そこで他の最高神率いる神々は彼をこの封印空間に幽閉し、一切の世界への干渉を封じたのだ。


要は遊びが過ぎて無期限謹慎中なのだ。


呆れる主人公に時空竜『アイオーン』は自分の世界の事を話し続ける。数万年も1柱でいたので退屈が限界だったらしい。彼によると他の神々は世界が安定すると順次世界に同化し、今では下級神ですらない眷属が少数存在するだけらしい。よって、自分の封印を解けるものはもう存在しない。自業自得と諦めているが、せめて娯楽が欲しい。だから協力して欲しい。


《お前なら我と契約を結べる》


アイオーンはそこで主人公に、地球では解らなかった霊媒体質の真実を伝える。固有スキル【聖櫃アーク】。最大MPが無限になる代わりにMPは自然回復せず0のままという、パッと見は死にスキル。だがその本質は違う。それは、いかなる神魔もその身に収める事が出来る最上級の異能。本来、高位存在との契約は死の危険が伴う。何故なら自分の容量以上の力を注ぎ込めば器は壊れてしまうからだ。本来は下位の精霊との契約でさえ困難なのだ。だが、主人公は違う。いかなる高位存在の力でも、いくらでも注ぎ込める無限の器を持っているのだ。


アイオーンは召喚を行った国が異世界人を利用しようとしている事なども伝え、主人公を説得する。数万年ぶりのチャンスを逃す気は無かった。そして最上級の契約を結ぶことに主人公は同意した。それは体の部分交換。アイオーンの右目と自分の右目を交換するという儀式契約。これによって主人公は神竜の権能を限定的に使用できるようになり、アイオーンは右目を通じて主人公の見聞きしたことを疑似体験できるようになる。


・異世界へ


長く話し込んだことを気にする主人公だが、次元の狭間は時間と空間があやふやな世界。またアイオーンの権能ならば他の召喚者達と同時に異世界に送り込むことも可能。よって心配は無いと引き留めるアイオーン。主人公に異世界の知識を教え込み、クラスやジョブについての説明を始める。異世界には【剣士】や【魔法使い】といった職業ジョブがあり、自分の適性に合ったジョブはプラス補正が付く。本来なら実力を付ける事で位階クラスが上がり高位のより強力な職業に就ける様になるのだが、異世界から訪れた者達は最初からレアだったり高位の職業についている事が多いという。原因は不明だが世界と世界を渡り歩く事で存在としての格が上がっているのではないかという話だった。ちなみにアイオーンは神と言っても全知全能ではない。


まだ異世界に到着していない主人公は職業【無し】だった。アイオーンは右目を通じて主人公をある職業に設定することを提案する。それは【契約者コントラクター】。異世界ではレアだがハズレ職と見なされている職業であった。本来ならレベルアップする事で能力は上昇するが、契約者はレベルアップしてもほとんど成長しない。代わりに高位存在と契約を結ぶことで、その力の一部を受け取り能力が上昇する。しかし、先に説明した通り契約はリスクが高い上に、そうそう契約を結んでくれる高位存在などいない。下級精霊や下級悪魔と契約を結んでも能力上昇など微々たるもの。強い存在と契約を結ぶためには器を広げなければならないが、器を広げるためには契約を結ばなければならない矛盾。これが契約者がハズレ職と言われる理由であった。


しかし、主人公に関しては事情が異なる。主人公はどんな存在ともいくらでも契約を結べる。すでにアイオーンと契約を結んだ今なら、その能力上昇は凄まじいものとなるだろう。つまりメリットだけでリスクが無い。主人公は契約者の職に就く事を承諾し、圧倒的な力を手に入れる。アイオーンは主人公の暴走を心配し、段階的に解除されるリミッターを設置すると、主人公を異世界に送り込んだ。そして左目を閉ざし、右目だけを開く。そこには地下室のような場所で困惑する地球人たちの姿が見えていた。


②へ続く


少年は【勇者】、青年は【覇王】、主人公は【契約者】。

この3人が対象的な道を歩むことに。

組織に所属する勇者、自ら組織を作り上げる覇王、組織に属さない契約者。

某ゲームのロウ、カオス、ニュートラルにあやかっています。

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