原案1 異世界転移
まずはスタンダードな転移モノです。
成り上がりとはちょっと違うかな?
珍しくヒロインが決まってます。
・仮タイトル『フォーチュン・ダイス』
・主人公 男 高校2年 優秀だが、やる気を完全に失っている。異世界で命の危機にさらされることで生きる気力を取り戻し復活する。
設定
早熟で幼少時から周囲を引っ張るリーダータイプだった。小学校時代は委員や役員に積極的に参加し、誰かのために行動することが生きがいだった。しかしある日、周囲が自分を都合良く利用しているだけという事に気付く。推薦という形であらゆることを主人公に押し付けたクラスメイト達は、主人公をタダの便利な奴隷くらいにしか考えていなかった。偶然それを知った主人公はショックのあまり燃え尽き症候群になってしまう。
小学6年で燃え尽きた主人公は担任教師に事情を話し、すべての役職から身を引く。他のクラスメイトが何もせずに主人公に押し付けている事を不健全と思っていた担任はそれを受け入れる。
しかし、クラスメイトにとってはそれは裏切りだった。仕事を割り振られ、遊ぶ時間が減ったのは主人公のせいだと逆恨みするようになる。子供特有の我儘さと自己中心的な考えから主人公に対する苛めが起きるが、すぐに発覚しクラスメイト達はその処罰や説教も主人公のせいだと恨みを募らせる。
中学校生活は暗黒時代となる。元クラスメイト達は新天地で主人公の悪い評判を広め孤立させる。真実を知る者もいたが、声が大きく勢いのある者が影響力を持つ環境では真実は広まらなかった。主人公が相変わらず無気力であった事も拍車をかけた。しかし、主人公は無気力ではあっても成績は良く、無気力であるため周囲の誹謗中傷も気にしなかった。
家に近いという理由で選んだ高校。しかし、そこは周囲でもレベルの高い高校だった。同じ中学校出身の者達はなぜ評判の怠け者が受かるのかと理不尽に思う。そして、そこでも悪い噂を流す。だが、周囲の反応は今一つで興味が無いといった感じであった。そして、主人公が2年生になった年。主人公の妹と弟も参加した入学式で事件が起きる。突然会場に底なしの穴が発生し、在校生と新入生の半分近くを飲み込んで消えたのだ。そこには主人公と彼の弟妹も含まれていた。
・弟 高校1年 温和で理知的
主人公の弟で双子の兄。兄を尊敬しており、子供にあり得ざる責任感と努力をもって仕事をしていたことを知っている。ゆえに兄を利用するだけ利用し無気力に追い込んだ挙句、誹謗中傷を続ける者達に嫌悪と憎悪を抱いている。妹とは兄に対する感情で隔たりがあるが、押しの強い妹に流されることも多い。
・妹 高校1年 勝ち気で快活
主人公の妹で双子の妹。スポーツが得意な体育系で、明るく元気だが強引で身勝手なところもある。かつては長兄を誇りにしていたが、現在は無気力になってしまった兄を軽蔑している。彼女にとって今の長兄はは些細な事で傷つき、何時までも復帰できない軟弱者なのだ。しかし、そこには無気力になりながらも優秀な長兄に対するコンプレックスも見え隠れしている。
・その他
主人公の学校の生徒数百人。運悪く(運良く?)次元の亀裂に落ちてしまった者達。異世界転移で一般的な異世界人を超える能力を手に入れている。各地で様々な騒動を起こし評価も様々である。
・プロローグ設定
真っ白な部屋に一人放り出された主人公。そこに異世界の神を名乗る3人の人物の声が聞こえてくる。
説明内容
主人公たちが落ちたのは世界同士の接触によって生じた次元の亀裂。
世界Aが制御ミスで世界Bに突っ込んだ。世界Bが慌てて回避したら隣の世界Cに接触。その結果、次元の亀裂が発生した。
主人公たちの世界はBであり亀裂の先の世界はC。
完全な事故であり3つの世界の3柱の主神がフォローするためにこの空間を用意した。
部屋の中の端末で世界Cの情報を検索できる。
一つだけあるテーブルには3つのダイスが置いてあり、振る事で能力ボーナスを得られる。時間設定は無く、やり直しは可能。
能力を割り振るとそれに合わせて初期ジョブが決定される。複数適性がある場合は選択できる。
能力を設定すると正面の扉が開き、そこには武器や防具が置いてある。そこから好きなものを3つ選ぶことができる。
装備を3つ選ぶか、扉が開いてから30分経過によって白い部屋から出される。
武器や防具は全員共通であり、誰かが取った物は消える。全員に行き渡る量はあるが、良い装備程数は少ない。
・能力設定
端末に触れると主人公のステータスパラメーターが表示される。世界Cの一般人の平均を5として表示。主人公はかなり優秀な方。
3つのダイスの合計+10をステータスに任意に振り分けられる。この初期ステータスは異世界における資質であり、力を高く設定した場合は力が良く上がり、魔力を低く設定した場合は魔力は上がりにくくなる。
3つのダイスの目が揃うとエクストラボーナスとしてもう一度振れる。大半の人間はある程度で妥協して少しでも良い装備を手に入れようとするが、一部の人間は気付き高い資質を得る事に成功する。
・主人公の能力設定
異世界転移という全く未知の状況に、久しぶりに意欲を取り戻す主人公。適当にダイスを転がしながら、興味の赴くままに端末で異世界の情報を集める。腹も空かず眠くもならないため数日間もダイスを振り続ける。その結果、奇跡のエクストラボーナス5回を達成する。(6×3)+(5×3)+(6×3)+(4×3)+(5×3)+(6+6+4)+10=104。エクストラボーナス無しの最高は(6+6+5)+10=27なので大多数の人間の約4倍の資質を得た事になる。
『運』だけは増やせなかったので全STを均一に強化し、やや『器用さ』と『敏捷性』を高くする。低めだった『精神』も強化した。選択できるジョブは『斥候』『盗賊』『狩人』の3つ。
スカウト:探知、隠蔽系のスキルが充実。武器は短剣が得意。
シーフ:罠解除、鍵開け、物品鑑定などが得意。短剣の他に投擲スキルも持つ。
レンジャー:素材鑑定、初級の調合などのスキルを持ち、森や山での行動にプラス修正。武器は短剣や弓。
主人公はスカウトを選択。扉が開くが良質な装備は無くなっており、これはといったものが無い。適当に選ぼうとした主人公だが、ふと思いつく。どうせ適当に選ぶなら記念にアレを貰っていこう、と。選んだのはさっきまで何度も振っていた3つのダイス。選んだ瞬間周囲の様子が変わる。
・孤独な出発
白い部屋を出た時間は人それぞれだったが、全員が同時に大部屋に出現。部屋の中心には光の魔法陣が存在し、再び神の声が響く。
魔法陣に入ると数秒後に世界Cに転移される。
転移される場所は基本的に安全な場所。
複数人で入ると一緒に転移される。
チームや仲間を求めて騒がしくなる大部屋。そこで装備の無い主人公は浮いてしまう。元同じ中学組はここぞとばかりに貶し、周囲も状況に流されて主人公を避ける。次々と転移して人数が減っていく中、主人公は弟妹と出会う。弟は同じチームに誘うが妹は強硬に反対、主人公を罵倒する。対立する弟妹を見かねた主人公は身を引く事にする。
最後に一人残された主人公。特に感慨も覚えず転移魔法陣に入ろうとするが、突然3つのダイスが光り始める。3つのダイスは3柱の神の神力の結晶だったのだ。ダイスの神力を身に宿す主人公。
幸運のダイス:『運』のSTがMAXになる。
加護のダイス:全バッドステータス、能力ダウンを無効化。
祝福のダイス:白い部屋の端末に接続し、世界の情報を閲覧できる。
・異世界C
異世界に着いた主人公は町を発見。冒険者として働きだす。町は大国の要所の一つで、領主は王女の一人。ある事件を通じて王女と知り合った主人公は専属の密偵に誘われる。拒否するが指名依頼を連発され(秘密裏にだが)事実上の専属冒険者にされてしまう。しかし、強引だが真摯な王女の態度は主人公の無気力と無関心を徐々に癒していくことになる。
・王女
大国の王の側室の娘で王位継承権は低い。母方の祖父の治める領地の町の領主をしている。母は元近衛騎士の武闘派で王女自身も凄腕の槍使い。母方の先祖は竜騎士であり、その才能を色濃く受け継いでいる。
明るく真っ直ぐな性格だがマイペースで強引なところもある。頻繁に屋敷を抜け出し冒険者に交じって槍を振るうため、祖父や家臣は頭を抱えている。大規模な盗賊団討伐作戦の際に主人公と出会い、子飼いの密偵組織に引き入れようとする。
・猟犬
王女の子飼いの諜報部隊。正確には王女の祖父から貸し出されている部隊であり、護衛も兼ねている。王女の暴走の後始末が仕事の一つという苦労人たち。主人公も指名依頼で何度も共闘することになる。
・主人公のジョブ
下級職
スカウト
シーフ
レンジャー
中級職
罠師:罠を作り、罠を利用できる。
魔物狩人:能力解析や解体など便利な補助スキルを持つ。
海賊:銃や曲刀を得意とする。水上戦の適正アップ。
上級職
暗殺者:暗器や毒物を使用できる。上級の薬品調合も可能。
忍:忍術や体術が使用できる。鉤爪や鎖鎌など特殊な武器も使用可能。
捜査官:猟犬に協力することで解禁された特殊ジョブ。
断罪者:数多の犯罪者を捕獲したことで解禁された特殊ジョブ。
最上級職
死神:数多の悪人を葬った事で解禁された特殊ジョブ。
ジョブはレベル1で初期ジョブを設定した後は、レベル10で2つ目、レベル20で3つ目と10レベルごとに追加されていく。特定の下級職に就く事で中級職が解禁され、同様に特定の下級中級職に就く事で上級職が解禁される。解禁されてもSTが足りないと就く事は出来ない。特殊ジョブはその名の通り特殊な条件が必要なジョブ。王女の『姫騎士』や『竜騎士』など血統によるジョブも存在する。レベル100でジョブは11個となり、最上級職はレベル100で1つ就けるのみ。レベル100になったとしても最上級職に就けるとは限らない。レベル100の人間を『到達者』、その中でも最上級職に就いた者を『達成者』と呼ぶ。
また双子。
なぜか出してしまいます。
主人公は徐々に精神的に立ち直り、最強無双が開始されるわけですね。