念とその能力
夏。熱いし、暑い。
部活、恋、友情。←夏に熱いもの。
気温。←夏に暑いもの。
夏。多い。
事故、祭り、人、クーラーのかかった部屋。
今日の気温は、27度。
朝からこんな気温かよ。
今は、登校時間。
僕、山内 念は中学2年。
制服のネクタイを緩め、算数のテキストをうちわ代わりに扇ぐ。
にしても、人多いな!
他校の人や、サラリーマン、附属の、帽子をかぶった小学生。
交差点で信号が青になるのを待っている。
あの子、誰かと話をしている。
かわいい妖精。タルパか。
最近タルパって増えてきたな。
タルパは、普通は他人には見えない。
でも、僕には見える。
僕は生まれたときから、普通、人に見えるはずの無いものが見える。
タルパはもちろん、霊や神様、妖精とか妖怪とか、悪魔とか天使とか。。。
小学生のころまでは、みんなもそれらが見えると思っていた。
幼馴染のカノンのお陰で、僕は特別なんだとわかった。
カノンは、僕とは違い、聞こえないものが聞こえる。
心の声とか聞かれると、ちょっと困る。
考えていること全部ばれるから、嘘はつけない。
小学校に入って、カノンと遊んでいたときに、ドッチボールで
僕は男の子に投げたつもりなんだけど、それは幽霊だった。
みんなに、コントロール悪いって冷やかされて、悲しくて黙っていたけど、
カノンには僕の思いは伝わっていた。そして、カノンに教えてもらったんだ。
そのときに発見したんだけど、右目を閉じると、そういうのは見えないんだ。
あ、おじさんが怒ってる。あ~あ、怒ると死神がつくよ?
ほら、死神が。
それにしてもおじさん、死神が背中にいても、寒くないの?
そのとき、大型トラックが突っ込んできた。
もちろん、そのおじさんは・・・・・・・