表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

虚像―開幕―

人間、目は2つあるものだ。

それが、普通の人間の定義であり常識。

そんな人間達から見て俺の目は、随分と奇怪で―――滑稽だろう。


だって俺の目は左目しかないのだから。

だから、俺の世界は右半分が失われたのも同然。


ぽっかりと空いた空洞は闇よりも深く、それに蓋をするように、黒とは対極の白い眼帯が被さっている。


眼球を失った当初は不便だったが今まではもう、何とも思わない。

逆にこの感じが好きという女が増えて、告白回数が増えた位なんだから。


それが気に入らないから【もう一人の彼女】は、俺を余計束縛しちゃいたくなるんですがね。


そんな時、、

ガラッ――!!

教室の扉が勢いよく開く。

「朱。」

そこには、長い黒髪をサイドで結んだ、気の強そうな少女、霧坂 美桜が立っていた。

「なに、もう部活終わったの?」

「うん。今日、熟あるから……。」

あぁ今日、熟だっけか。

美桜の家は両親が既に他界し、親戚の援助を受け、高校へと通っている。

「んじゃ、帰りますか。」

俺は机の横に提げた鞄を持ち立ち上がる。

そして歩く。その後を追うように美桜も歩き出した。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ