タイトル未定2026/01/29 18:11
菓子メーカー水田の営業部は、昼休憩が近いせいか穏やかな雰囲気に包まれていた。
「赤井、お茶……って、赤井は出張中だった」
「ほら、お茶だろ」
友光ちはるの隣の席の、ちはるの一年先輩の馬場がお茶が入った紙コップをちはるの目の前に置いた
「サンキュ。てか、なんで私がお茶が飲みたいってわかったの?」
馬場は机に背中を向け、立ったまま紙コップのお茶を飲みながら言った。
「この時間になると、お茶を入れに行かせに、赤井をパシらせているだろ」
「よく見ているわね」
「誰でも知っていることだろ。そろそろ昼だな。何処で昼にする?」
「そうね……」
「おごってやるぞ」
「珍しい」
「よく言うよ。社員食堂だぞ」
「社員食堂ね。まぁ、いっか」
ちはるは飲み干した空の紙コップを足元のゴミ箱に捨てて、机から立ち上がった。
お昼時ピッタリに社員食堂に行ったので、明るい窓際のテーブル席に座ることが出来た。
ちはるはうどん、馬場は、カレーライスが乗ったお盆を持ってテーブル席に座った。
カレーライスを頬張りながら、馬場がちはるに聞いてきた。
「赤井にライン送ったか?」
「送った。楽しくやっているって返事が来た」
「楽しくやっているか。本当かな」
「強がっているんじゃないの?」
「だよな。宙ぶらりんのまま、スイちゃんと別れたし」
昼ご飯を終えた馬場とちはるは、社員食堂から出てきた。
職場に戻った馬場とちはるは、営業に行く準備をして一緒に表玄関に出た。
外に出ると馬場は、ちはるに言った。
「今日は、直帰か?」
「うん」
「じゃあ、終わったらどっかで合流しないか?」
「何処で、会う?」
「そうだな。終わったら、ラインするよ」
「了解」
馬場とちはるは、それぞれの営業先の店に向かった。




