タイトル未定2026/01/29 18:00
週末の夜開店前のbar「ジェシカ」でマスターは、厨房で仕事をするたきこにイヤモニを、差し出した。
「マスター……これは?」
「イヤホンマイクです。耳にこのイヤホンを付けてください。マイクは、首元の服につけてください。そのまま会話が出来ます。今日から、これを付けて料理を、作ってください」
たきこは、早速イヤホンとマイクを付けた。
「今までは、白田さんがワイヤレスチャイムを付けていたけど、イヤホマイクの方が仕事がしやすいと思います。試しにやってみましょう」
言いながらマスターは、たきこと同じように自分の耳にイヤホン、首元の襟にマイクを付けた。
たきこは厨房に入って行った。
「たきさん、聞こえますか?」
「はい。聞こえます」
「今日も白田さんは、お休みです。注文が入ったら、このマイクでたきさんにお伝えします」
「わかりました。出来上がった料理は、厨房からホールに届けます」
「お願いします。使い勝手は、どうですか?」
「よく聞こえるし、両手が空いているので料理を作るのに支障はありません」
「良かったです。では、店を開けます。宜しくお願いします」
「宜しくお願いします」
しばらくすると、マスターがしているイヤホンからたきこの声が聞こえてきた。
「マスターbarにあったチョコを、お客様に出しても良いですか?」
「そうですね。お願いします」
「承知しました」
店が開店してしばらくすると、常連客の男女と同じく常連客の男性二人がやってきて、カウンター席に座った。
マスターは早速、イヤモニで客が来たことと注文を厨房にいるたきこに伝えた。
たきこは、小皿に乗せたMILK味のチョコ三つとBITTER味のチョコ三つを常連客に差し出した。
「こちら、サービスです。お気に召したら、メニューに加えます」
チョコは常連客に、好評だった。
常連客の女性は「可愛い〜」と、声を上げた。
常連客の男性の一人が、マスターのイヤモニに気が付いた。
「イヤモニつけるように、したんだ」
「この方が、便利ですし」
もう一人の常連客は、バイトでホール担当の白田流花がいないことに気づいた。
「バイトの子、今夜もいないの?」
「今は、忙しくて。も少ししたら、復帰します」
「残念だなぁ。早く来ないかなぁ」
その後も客たちが店内にやってきて、今夜マスターが初めて付けたイヤモニに関心を寄せていた。
男性客からは、バイトの流花の不在に不満の声が上がっていた。




