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16 虹色になった花


 

 昨日は晴れていました。


 今日は雨です。


 雨のあと、綺麗な虹がでました。


 


 それを見た白い花が、


 虹にお願いをします。



「虹色になってみたい」


「空に消える代わりに、どれ、溶けてみよう」



 虹色を吸った白い花が、虹色の花になりました。



 以来虹は、


 姿を見せるたび


 いつの間にか


 空に消えるんだそうです。






 -空想屋係フセン-






【 手紙に咲いてる色紙花 】



 白いフクロウが封筒を口にくわえて、


 森をすいすいと飛んで行きます。



 見張り塔にいた小人たちが、


 光キノコの総電源のスイッチを


 四回点滅を、四回しました。



 洞窟に住んでいる知らせ役たちは、


 四回点滅を四回した光キノコの端末シグナルに気づき、


 一番のんきなやつが


「接触不良か?」


 と口に出します。



 モールス的信号を放つ光キノコの端末の情報を読み取ると、


「手紙届いた 警戒中 知らせ役待機 届け物係召喚」


 とのこと。



 知らせ役がお届け物係の蝶の羽根のビタを呼んで、


 手紙の内容を確認して適切な相手に届けてほしいと依頼しました。



 ビタが見張り塔まで飛んで行くと、そこには封筒が確かにありました。



「フクロウが落として行きよった」


 と見張りたち。



 封筒ののりしろ三角部分の表側に、色紙で作った花が付いています。


 濃い紫と淡い紫の紙を使った紙花。



「こんな色の紙初めて見た」


「これって、お花の形をした紙だよね?」



 ビタは、フセンに見せてあげたいな、とぼやきました。



「びんせんの表には外交求むとあった。中身の確認をする。立ち会ってくれ」


「了解」



 封を開けて、折りたたまれた手紙を引き出し、緊張の中びんせんはひらかれます。


 のぞきこんだビタは、文字をゆっくり読みます。



「【僕はエルフの里にいる魔法使いの新米です。


  虹色の花に興味を持ったので、


  近々外交をかねて、


  川の上流を目指して森を探索してみようかと思います。


  友人になったエルフが、


  多分新しい妖精の里があるんだと思うとのこと。


  外交したい。


  ピンクの赤髪を探す旅をしている者より】」



「・・・ピンクの赤髪?」


「待て、外交?」


「誰に知らせたらいいんだ?」



「里のおさがいないしなぁ・・・外交かぁ。


 ピンクの赤髪って、ビタの髪色じゃないの?」



「珍しい髪色として、ピンクの赤髪って伝説化しているらしい。緑の金髪みたいに」


「なるほど~。だったら、ビタに聞いてみよう。外交の場にいたいかい?」



「んん~・・・どう思ったらいいのかな」


「イヤ?イヤじゃない?」


「イヤ・・・じゃ、ないわ。今のところ」


「じゃあビタは観光大使だ」



 ビタは難しそうな顔をして、むっつりと黙ってしばらく手紙の方を見ていました。



「この紙でできたお花、もらったらダメかな?」



 見張り番たちが同時に、「ダメ」と言います。



「ルーアンとフセンとビックリ・マザーにこのお花のこと言い届けに行ってくる」



 ビタはそう言うと、蝶の羽根で飛びたちました。


 見張り塔キノコの二階窓を開けて見張りがひとり、声を透します。



「ビックリ・マザーには自分たちから知らせるよ」



 了解、とビタは返事をして、妖精の里の親友たちのもとに向かうのでした。


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