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16 エルフの里の読書好き



 エルフがひとり、川沿いの岩田に座り、読書をしている。



 時間は昼前で、


 その日の天気は陽光が優しかった。



「腹が減ってきたぞ」



 エルフの側に飛んできた妖精は男の子で、


 四季の葉の色に変化する特別製の服を着ています。



「・・・ん?」


「だから、腹が減ってきたぞっ」


「あれは、なんだ?」



 よくよく見てみると、川の上流から


 虹色の菊の花がいくつも流れてきます。



 その不思議な情景に


 少し警戒とみとれをしたエルフは、


 流れついたものを見つけ、


 岩田から砂利道へと移動しました。



「何かのシグナルだろうか・・・?」


「すっげーぇ、なっ。これ、虹色だっ」


「見たら分かる」


「食べれるかな?」


「初めて見たから分からない」



 花をつまみあげ、観察するエルフ。



 彼はさらに川から流れてきた花を、


 心地よい温度の


 水面から拾い上げ、


 エルフの里に持ち帰りました。




「食紅・・・?」



 ついて来た妖精が、毒はなさそうだ、と言います。



「なんのためだろう」


「シグナルがどうとか、言ってたな」


「ああ・・・シグナルだと思った」


「どんな?」


「形容しがたい」


「感覚なの?」


「思い浮かんだ感じがしたんだ」


「花が?」


「花?」


「虹色の??」


「虹色の花が水面に浮いていた」


「まるでシグナルだっ・・・何の?」



 眉間にしわを寄せるエルフ。



「何かあったのか・・・?」


「心配しなきゃいけないことが起きているのか?」


「まだ分からない・・・」


「毒はなさそうだ」


「何が言いたい?」


「これって、単純に美しい」



「ほぅ」



 ――

 ―――――・・・



 岩田で読書をするのが好きなエルフは、


 読みさしの部分をすぐに見つけた。


 

 しおりをはさんでいたからだ。



 手製のしおり。



 押し花のしおりになった小さな虹色の菊の花は、


 しばらく彼の手元にあったそうだ。

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