12 ビックリ・マザーの夢見:花の幽霊
ビックリ・マザーと言えば、妖精作家として有名。
妖精的意外な展開が売りの作品を主流としている大物だ。
ビックリ・マザーが起床して言う。
「夢を見たわ。花の幽霊たちを」
ビックリ・マザーは夢で見た場所に行くことにして、
お供を連れて目的の砂漠に到着すると、
砂の上に葉っぱを敷いて横になってみます。
広がる空は、まるでフルティーな飴玉たちのグラデーション色。
そこに、ぼんやりと花の幽霊が現れます。
それは花の群集であり、花畑の意思や記憶です。
「カゲロウ・・・」
ビックリ・マザーは妖精図書館に行き、昔のことを調べました。
すると砂漠は昔、花畑でした。
砂漠の見た夢。
ビックリ・マザーが次に出した作品には、
これを花を愛する私の輩共に捧げる、
という冒頭からはじまり、
花の幽霊というフレーズが出てくるお話でした。
「しばらく書けなかったけど、読者たちは待たせて悪かった。
それから、これで終わりかもしれないことを報せておこう」
結局すぐに執筆をはじめたビックリ・マザーに呆れつつ、
ビックリ・マザーの普段普通の生活を当たり前に成立させる自分の役割を、
最近少しだけ誇りに思えてきたこの頃です。




