夜さえ、泣けない
掲載日:2024/08/23
(短歌八首)
夜だけは
泣いてもいいと言い訳し
それでも涙をこらえる、芝居さ
可能性
だけがキラキラ光る空
ミクロな希望が降る降る、積もる
庭をみて
ワンピースの裾ヒラヒラと
涼む縁側、西瓜を食べる
かき氷
食べると頭がキーンとした
夕暮れ迫る近所の天神
頑張って
うまく芝居をつづけたい
気づかれないよう友だちのまま
山がある
町に生まれて朝焼けが
町を出る日に道を照らした
ビル街に
蜻蛉が空中静止する
どこで産まれてどこへ還るか
寂しさが
天然由来というのなら
仕方がないから、元気なふりする




