7.5、その頃地球では
今回は異花のクラスメイトの転移のお話です。
俺・・・山田太郎は海で巨大なイカから泳いで逃げていた。
そして、イカに捕まった!と思った瞬間イカはその場から消えていて、代わりに女性が宙を浮いていた。
そしてもう安全だ・・・と思った瞬間、周りが光に包まれた・・・。
光が収まると、さっきまでいた海の上ではなく、見知らぬ場所に来ていた。
見渡してみると、海鳴異花と森上瑠花以外のすべてのクラスの人がいた。
すると、さっき俺たちを助けてくれた人が現れた。
「大丈夫?一応ここはあなた達がいた場所とは別の場所なんだけど・・・」
「どこですか?」
「ここはまあ俗に言う『異世界』だね。でもラノベの主人公みたいな展開はない人もいるからそこは覚えていてね」
その後この世界について一通りの説明が終わった。
「異花さんと瑠花さんはどうなったのですか?」
三条さんが彼女に聞いた。
「死にました」
「え?」
みんな呆気にとっれている。
俺もそうだが。
「簡単に言うと地球でクラーケンに殺されちゃった。ただ、彼女らはこっちの世界で『転生』を果たしているから心配せずに」
そんな簡単に言うことでもないと思うのだが。
「私達が地球に戻ることは・・・?」
たしかに地球に帰りたい。
「できるけど、戻っても向こうでは時間が経ってるよ」
「じゃあ何でここに連れてきたんですか?」
ほんとに何で連れてきたんだよ。
「いや、みんな死にかけててたから。死ぬよりはマシじゃん?」
それならいい・・・のか?
「というわけで、異世界転移をするから欲しいスキル言ってきて!」
そう言って、皆が急に色んなことを言い始めた。
「無限の魔力がほしい」
「ごめん。それはロストスキルだから持ってない」
「えぇ〜」
というような会話が多くあった。
ラノベ大好きな人が多いのだろう。
そしてそれぞれの人がいろんなスキルを貰っていた。
俺は、《環境適応》である。
環境に適応するスキルだ。
全員がスキルを得ることが出来たようなので、もう飛ばされるらしい。
「じゃあいってらっしゃーい」
その瞬間俺たちは転移していた。
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「おお勇者様方召喚に応じていただきありがとうございます」
俺は勇者ではないんだがな。
「ここは?」
「ハルサーム王国です」
「ああそうかあの女神が言っていたな」
飛ばされる前に言っていた気がする。
「創造神様に合われたのですか?」
「まあそれを名乗る人なら」
名乗ることはいくらでもできるからな。
「創造神様に使わされた勇者様方ならきっとお強い。ささ、どうぞそれぞれの部屋を用意しておりますのでお使いください」
そう言って俺たちはハルサーム王国に転移したのだった。
ただ一つ疑問がある。
なぜ、召喚の具体的な人数がわかったのだろうか。
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とある少女は呟く。
「計画通り」
次回はこれまでの登場人物をまとめます。