60、メルシー、死す(?)
・・・どうしよこれ。
私の眼の前には今にも爆発しそうな爆弾がある。
・・・と言うかもう爆発が始まっている。
私は取り敢えず時を停止させて考える。
やろうと思えば完全に元通りにすることが出来る。
でも、それをして良いのかという考えもある。
私としてはここで爆発を止めると、ニトロちゃんの成長に繋がらない気がするけど・・・。
止めなければニトロちゃんが悲しむからなぁ。
きっとニトロちゃんは悲しみを越えて成長してくれると信じて、私は爆発を止めない。
『無限結界』
私は爆弾の周りを結界で覆う。
ちなみに、”無限”がついている理由は気分。
変えようと思えば変えられる。
『無限』がついている場合、無限に結界が生成され続ける、と。
この結界を魔道具にしたのが世界を破壊した時のバデ達を守った結界ね。
ちなみに効果を変えて、どこぞの無●限バリアみたいなことも出来る。
まあ、無限に生成されたほうが被害が出ないんだけどね。
結界を硬くすれば結界1枚でも防げるけど、それだと芸が無いじゃん。
脆い結界を無限に生成して、結界が割れる度にガラスの割れたような音を出すことにした。
・・・ということで、時の停止を解除する。
「メルシーちゃぁぁぁぁぁん!」
あぁ・・・。
やっぱり悲しんでいるよ。
「勝手に爆発しないでぇぇぇぇぇぇぇ!私が爆発させてあげたかったのにぃぃぃぃぃ!」
えぇ・・・。
ドン引きしちゃうよ。
あれだけ抱きついておいて自分で爆発させたいってどういうことよ。
ちなみに、この間にも爆発の衝撃は結界を割り続けており、『パリン』という音が鳴り続けている。
音量は90%以上カットしてるけど。
しばらくすると爆発が落ち着いてきた。
ちなみに、あれを爆発させると学園は一瞬で消し飛んでいたと思うよ。
止められてよかったぁ。
「うぅ、ぐすん」
ニトロちゃんが爆弾の残骸を抱えて涙を流している。
そもそも残骸が残ることが謎なんだけど。
小規模な都市を消し飛ばせるぐらいの爆弾って残骸が残るの?
まあ強固な素材を使っていたと考えればいいか。
「ニトロちゃん、大丈夫?」
私は泣いているニトロちゃんに声を掛ける。
「大丈夫だと思いますか?」
「それが聞けるなら大丈夫か。本当にダメだったらそんなことを言っている暇もないからね」
「まあ、少しは落ち着きました。メルシーちゃんについては私が爆発させてあげたかったのですがね・・・」
「ちなみに、爆弾を元に戻せるって聞いたらどうする?」
「戻さなくていいです。爆発は一度見てしまえば全く同じ爆発を見ても何も思わなくなってしまいます。毎度違う爆発があるから良いのです」
「そっか。じゃあ、そろそろ本来の目的であるお姉さんのところへ行こうか」
「はい。いきましょう」




